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会えたから
第10章 アメフトマン
その日の塾帰り、先に帰るつもりで電車のホームにいたら、カイ君が来て隣へ並んだ

「早いな」

「うん」


短い会話。

肝心なことが聞けず、縮まらない距離。


気まずいまま太鼓橋駅が来る

「じゃ。またね」(近くてよかったぜ)

「お。また来週」

といって別れた。

(また来週って、来週も一緒に帰れるってこと?彼女は?)

恋愛経験の低い私の心はパンクしそうだった
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