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郁美の真実 〜妻を閉じ込めた魂の檻〜
第13章 〜別離〜
もうひとつ考えたことは、これからも郁美と夫婦関係を続け、将来をともに生きるのかということだった。
郁美の過去を知って以後、郁美との離婚を決めていた私の心は一時期揺れたこともあった。
しかし、私はやはり郁美との別れを決意した。
郁美のことを決してけがれた存在だとは思わない。
私自身のこれまでの行動を見れば、郁美と一緒に生きていく資格などないことは自明だった。
Uとの不倫関係を知った瞬間、素直に郁美を問いただして自分のもとに引き戻そうとするのが普通の感覚だろう。
そして、郁美の真の理解者は私ではない。
Uの郁美に対して気持ちも、根底には誠実な気持ちがあるのもわかった。
もはや、郁美が一緒に生きていくべきはUだろう。
郁美の叔父や義彦に憎悪の念を抱いてはいるが、私のこれまでの行動はどうだっただろうか。
やつらと同じだ。
私もまた、郁美の叔父や義彦と同等に外道だった。
そして、郁美の苦しみを分かち合う存在となれるかという点で私は完全にUに敗北していた。
5年ほどの結婚生活だった。
やはり郁美に別れを告げることにした。
郁美の過去を知って以後、郁美との離婚を決めていた私の心は一時期揺れたこともあった。
しかし、私はやはり郁美との別れを決意した。
郁美のことを決してけがれた存在だとは思わない。
私自身のこれまでの行動を見れば、郁美と一緒に生きていく資格などないことは自明だった。
Uとの不倫関係を知った瞬間、素直に郁美を問いただして自分のもとに引き戻そうとするのが普通の感覚だろう。
そして、郁美の真の理解者は私ではない。
Uの郁美に対して気持ちも、根底には誠実な気持ちがあるのもわかった。
もはや、郁美が一緒に生きていくべきはUだろう。
郁美の叔父や義彦に憎悪の念を抱いてはいるが、私のこれまでの行動はどうだっただろうか。
やつらと同じだ。
私もまた、郁美の叔父や義彦と同等に外道だった。
そして、郁美の苦しみを分かち合う存在となれるかという点で私は完全にUに敗北していた。
5年ほどの結婚生活だった。
やはり郁美に別れを告げることにした。