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初めて女を抱くらしい私の護衛に甘やかされ過ぎて困っています
第9章 甘え方の問題
「……は……あ……」
「…………ビスカス?」
「なん……すかっ……」
少しかすれて舌足らずになった呼び掛けへの答えは、荒く苦しげな息の間から途切れ途切れに漏れました。
「きもちよかった?」
「……きもち、よかった……?」
ビスカスは言い付けを律儀に守っていた目隠しを崩し、顔を覆って唸りました。
「んなもん、『気持ち良い』の暴力でしょうが……!……俺ぁ、お嬢様にんな酷ぇ事する積もりなんて、これっぽっちも……っ?!」
ビスカスが嘆いているのをよそに、ローゼルは隠し持っていたスグリに貰った酒を口に含むと、本人同様ぐったりした陰茎をじゅるっと咥え込みました。
「ぅお嬢様っ!?何す……あ、止めてっ、育てんなぁ無理っ……出たばっだからっ……っあ?!っひぁ!?」
ビスカスは今まで経験した事の無い感覚に無理矢理突き落とされて、半泣きになりながら歯を食いしばりました。
「っな……っだこれっ……な……」
ローゼルは何も答えずに、じゅぶじゅぶと口淫を続けました。酒の甘さと先程の苦しょっぱい味が混ざり合い、酒の香辛料と青臭さの混じった香りが、鼻の奥を微かにくすぐります。
「っあ……ぁっ……クソっ、なっ……」
ビスカスの一度萎えた物は、いかがわしい酒とローゼルの口と唇と舌と指での辿々しい愛撫によって、また大きさを取り戻そうとしておりました。
「っぁ……んっなこと……お嬢様っ……」
苦しげに譫言の様に低く呟くビスカスに、ローゼルは一旦口を開けて話し掛けました。
「……ビスカス?」
「なんで……お嬢様っ……」
「お嬢様じゃないでしょ。リュリュって呼んで」
「……リュリュ……」
ビスカスは、その名を聞いてびくりと震え、閉じていた目を開けました。
目に写ったのは、自分の脚の間に座り込み、自分の物に愛おしげに口づけて微笑むローゼルの姿でした。
している事のいやらしさとは裏腹な、少女の様に無垢な笑顔を目にした途端、体の奥で何かがどくんと脈打ちました。
「リュリュ……?」
ビスカスは再び目を閉じて、縋る様に名を呼びました。
「なあに?ビスカス」
周りの何もかもが重く沈んで行く中で、際立って鮮やかな声がビスカスの体に響きました。
「リュリュ……っ……」
口にした名に呼び覚まされる様に、ビスカスの中で得体の知れない疼きが動き出しました。