この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
初めて女を抱くらしい私の護衛に甘やかされ過ぎて困っています
第2章 仕方のない問題

「……お義母上」
「お義母様!」

 現れた人影達の先頭に居たのは、ローゼルの継母であり義母である、この家では奥方様と呼ばれている人物でした。
 奥方様の姿を見て、タンム卿は苦々しげな顔になり、ローゼルは驚き、ビスカスはさり気なくローゼルの斜め前に歩を進めました。

「待ちなさい、今はタンムが」
「いいえ、貴方。これは、家の問題なのですよ?!」

 奥方様は夫でありローゼルの父である領主様が止めるのを振り切って、怒り心頭と言った様子で、ローゼルとビスカスを鋭く睨み付けました。

「ローゼル!この男と結婚する、ですって?!正気なの?」
「……お早う御座います、お義母様。勿論、正気ですわ」
「馬鹿馬鹿しい。前にも言ったでしょう?釣り合わない結婚は、家の恥にもなるのですよ?」
「前にも申し上げましたが、釣り合わないとは思いませんし、家の恥だなどと思った事も有りません」

 ローゼルは息を整えて、ビスカスの袖をきゅっと小さく摘みました。

「……私は、我が儘で自分勝手な性格です。我慢し続けるのも苦手です。結婚するからといって、それを急に改める事は、出来ません。自分が壊れてしまいます。
 そんな風な今の私は、ビスカス以外の殿方とは、一生一緒に居られる自信が有りません。リアンではないとしても、ビスカス以外の殿方と添う気は有りません」

 怒りと言うより哀しみを含んだ叫びにも似た言葉を聞いて、奥方様は一瞬毒気を抜かれた様でした。しかし、すぐに眉を顰めて嫌そうな顔になり、何事かを反論しようと致しました。そしてほんのしばらく後に、口元に皮肉な笑いを浮かべました。

「……それは、この男の策では無いの?」
「え?」
「子供の頃から、幼いローゼルに付き纏って、面倒を見る振りをして、我が儘放題に育つ様に、操って……最初から、別の殿方には目が向かない様に育ててお前を我が物にして、ゆくゆくはこの家を乗っ取るつもりで居るのではないの?……恐ろしい強か者だこと」

 思いも寄らない事を言われて、ローゼルは頭の中が真っ白になりました。
 それから、お腹の底からふつふつと、義母への怒りが沸いてきました。
/270ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ