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初めて女を抱くらしい私の護衛に甘やかされ過ぎて困っています
第9章 甘え方の問題
『ビスカス?人だって、元は獣よ。獣がどういう時に噛んだり、匂いを付けたりするか、知っていて?』
『噛んで。大丈夫、気持ち良いから』
(……女って奴ぁ…………分っかんねえ!!!!)
ビスカスは、もう躊躇うのを止めました。
「……はっ、っ、う」
「んん、んっ!ん、ん」
喘ぎ声を殺し、腰を振りたくり、首筋の噛み痕を舐めて吸い、汗とも涎ともつかない物でべとべとにしながら、二人は上り詰めました。
「っ、ん!っ、んっ……んん~~~っ!!」
「……っぅ!!…………くっ、はっ…………クソっ……」
達した後も少しの間、ビスカスはローゼルをぎゅっと抱いたまま、出て行こうとはしませんでした。
「っう……」
「……ぁあんっ……んっ」
息が整いかけた頃にずるりと抜け出すと、ローゼルの体が戦慄きました。力の抜けた妻をくるっと自分の方に向け、向かい合わせで抱き締めて口づけました。
「っ……ん……ビスカス……」
「リュリュ……」
「お帰りなさい……大好き……」
「俺も……」
何度か口づけを繰り返した後、ローゼルはくふっとくすぐったそうに笑って、体を擦り寄せました。
「帰って来てくれて、ありがとう……今は、それだけで、充分よ……」
ローゼルは愛しい夫に脚を絡めて、満足そうな吐息を漏らしました。
「……起きたら、ゆっくり、怒ってあげる……」
「……勿論、覚悟してやすけど……お手柔らかに、おねげーしやす……」
そう言うとちゅっと口づけ合い、微笑み合って。
二人は目を閉じて、満ち足りた眠りに落ちました。