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初めて女を抱くらしい私の護衛に甘やかされ過ぎて困っています
第11章 器用さの問題
「……認めよう。二人の婚姻を、僕は認める」
「ありがとう、リアン!」
「は……」
溜めに溜めたリアンの承認に、ローゼルはにっこりと御礼を言い、ビスカスは止めていた息を吐きました。
「ビスカス?」
「……へ?」
リアンは、わざとらしく眉を顰めました。
「君は?君の、僕への返事は?」
「あ。……ありがとうごぜ……ぃます、リアンさ……リアン。」
「ふん…………ま、良いか……」
リアンはつんと澄ました顔でビスカスを見やると、ローゼルに微笑んで、優雅に一礼しました。
「ローゼル、ビスカス。君達の結び付きを、心から祝福させてくれ給え。これから親族として、妻子共々長い付き合いになると思う。宜しくお願いするよ」
「こちらこそ、宜しくお願い致します」
二人は、まずは無事に、一人目の祝福を受けました。
*
「お久しゅうございます、ロゼ姉様」
次の挨拶の相手は、一組の男女でした。
「ミラ!!お久し振りね!!」
「ええ、姉様。今回、わたくしは、父母の名代で参りました」
「でも、もう鈴蘭のお印は譲られたのでしょう?」
「はい……」
小粒ながら粒揃いの光沢のある真珠を連ねた首飾りの先に、鈴蘭が咲いている水晶の飾りをつけたミラは、恥ずかしそうに頷きました。