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初めて女を抱くらしい私の護衛に甘やかされ過ぎて困っています
第3章 オレンジの問題

 仮婚礼を終えたローゼルとビスカスは、ローゼルの部屋の長椅子で、のんびり寛いでおりました。

 仮婚礼は、婚礼と言っても内輪の物です。今回の場合は、大奥様と領主様、タンム卿だけが参加して、挨拶と承認、宣誓と署名が行われ、二人は仮の婚姻を結びました。
 正式な婚礼と結婚式は日取りを見て行うという事になっており、はっきり決まるのはまだ先になりそうです。しかし、初床と仮婚礼を無事に済ませた二人は、先が決まって居なくとも、充分幸せを感じておりました。

 今も、ローゼルは見合いの間離れていた時間を取り戻そうとでもしているかの様に、ビスカスにもたれてうとうと微睡んでいます。ビスカスもローゼルを見詰めながら、嬉しそうにローゼルの髪を撫でておりました。

「お嬢様?」
「なあに……?」
「俺ぁ、今からちょっと出掛けて来やす」
「え?」
「サクナ様に、今後も居座る事になるって挨拶しときてぇんで。色々と、ご心配お掛けしやしたから」

 ビスカスはローゼルの髪に口づけると、自分の着ている正装をちらりと眺めました。

「ついでに俺のこの服とお嬢様のドレスを、ブライトんとこに頼んで来やす。帰ってきたら……纏めた荷物をこちらに運んでも、構わねーですか?」

 ビスカスはあまりにも急ぎ過ぎだろうかと少々恥ずかしく思いながらも、嘘は吐かないと言う約束通り、自分の望みを率直に口に出しました。
 そのビスカスの言葉を聞いて、ローゼルはぱあっと顔を輝かせました。

「ええ!今すぐにでも、運んでくれて良いのよ?誰かに頼む?」
「や、大した荷物じゃねーですし……帰ったら、自分でやりまさあ」
「そう?……お出掛けするなら、一緒に行っては駄目かしら?私も、サクナ様に御礼を言いたいし」
「や、そりゃあ……お嬢様ぁ昨日からご無理なすってお疲れでしょ?それに、奥方様の目も御座いやすからねー」
「お義母様?」
「その……破瓜の後ぁ、女ってなぁ出歩いたりすんのが、難しくなるらしいんでさあ。……痛かったりなんかで」
「……っ……そう、なのねっ……」

 思いがけない理由を聞いて、ローゼルは赤くなりました。

「ええ。ですから家でゆっくりなすってて下すった方が、俺も安心なんでさぁね」

 ビスカスは口には出しませんでしたが、用事はもう一つ有りました。
 昨日泊まる予定だった店への違約金も、払いに行こうと思っていたのです。
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