この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
初めて女を抱くらしい私の護衛に甘やかされ過ぎて困っています
第11章 器用さの問題

「大丈夫か?ロゼ」
「ええ、大丈夫よ。ありがとう、お兄様」

 タンムはローゼルと組んで踊った事が何度も有り、踊り自体も上手です。
 小声で話をしながらも、これから嫁ぐ妹を優雅に踊らせておりました。

「さっきは嫌な思いをさせて、済まなかった」
「別に、お兄様のせいでは無いわ」
「……だと良いんだが……」

 軽々と踊るタンムを見ていたローゼルは、ふと先日のリアンとの婚約式の事を思い出しました。

「この前ビスカスと踊った時、本当はこんな風に、お兄様と踊る予定だったのよね」
「ああ。ビスカスに、譲ったんだったな」
「……お兄様?」
「なんだい、ロゼ」
「あの時は、お怪我をしたのでは無かったの……?」
「そうだったかな?……まあ、結果良ければ全て良しだろう?」
「……お兄様ったら……」

 ローゼルはタンムのいい加減な相槌に、苦笑しました。

「そうだわ。お聞きしたい事が、有るのだけど……」
「うん?」
「でも、もう時間ね」

 踊りは二人の名手によって流れる様に進み、次のお相手に花嫁を渡す頃合いが近付いておりました。

「もう次か。残念だな。だが、お前はこれからも私の大事な妹だし、離れてしまう訳でも無いから……話は、また明日にでも」
「そうね……明日は予定が有るから、近々お話しに伺うわ」
「ああ、いつでもおいで。……おめでとう。幸せに、ロゼ。言わずもがなだがね」
「ありがとう、お兄様」

 そしてローゼルはタンムの手から離れ、送り出す最後の家族の元へと歩みを進めました。

/270ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ