この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
初めて女を抱くらしい私の護衛に甘やかされ過ぎて困っています
第11章 器用さの問題

「それなのに、あなたが居なくなったりしたら、長生きしたって淋しいだけじゃない。それに、私に仕えるなんて言ってたら……またお義母様に、下僕みたいって言われてしまってよ?」
「意地悪ですねえ、『お嬢様』ぁ」

 ビスカスは、あの日スープを掬って口まで運んでくれて、今は自分の贈った指輪が飾られている指を手に取って、口づけました。

「俺が使用人で護衛で、リュリュが領主様んちのお嬢様だから、『仕えます』っつったんじゃあねーですよ?」
「え?」

 ビスカスは今度は指ではなく、手の甲に口づけました。

「たとえ俺が王様で、あんたがものすんげぇ田舎の娘かなんかでも、俺ぁ一生、あんたの僕です」
「王様と田舎娘なんて、嫌よ」
「んー?奥様ぁ田舎娘なんざぁ、お気に召さねーですかねー?」
「違うわよっ、失礼ね!」

 口づけられていた手を取り返したローゼルは、ビスカスの頬っぺたを軽く摘みました。

「すいやふぇん……」
「田舎娘だって、構わないわ……でも、」

 ローゼルはビスカスの頬っぺたを離し、夫の肩の上に、頭をこてんと乗せました。

「いくら何でもそんなに立場が違ったら、巡り会えっこ無いじゃない」
「会えやすよ」

 ビスカスはまたローゼルの手を取ると、今度は手の甲ではなく手のひらに口づけました。

「たとえどんな俺だって、絶対リュリュに会いやすよ」
「……絶対?」
「へい。絶対でさあ」

 ビスカスは悪戯っぽく微笑むローゼルの額に額をくっ付けて、唇同士が触れそうな近さで、にかっと笑って囁きました。

「……俺ぁ、いつどこでどんな風に会ったとしても、絶対一目で、あんたを大好きになりやすよ」
 

 
/270ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ