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初めて女を抱くらしい私の護衛に甘やかされ過ぎて困っています
第11章 器用さの問題

「ばかっ!!何言ってるのっ!?よそのお宅でそんな事っ」
「あ?そんな事って、どんな事だ?」
「う」

 揶揄われたスグリは更に色々妄……想像していまい、頭から湯気が出そうになりました。

「気にすんな。奴らだって家出の後に、俺達のお宅でそんな事やらあんな事やら、なさってただろ」
「そっ……!」
「あー。あれ見てみろ」
「えっ」

 言われて辺りを見回すと、広間の中は既に人がまばらになっておりました。
 出口の方を見てみると、そわそわなさった招待客達はさっさと広間を後にしている様でした。

「みなさま……まさかっ……」
「せっかくのご休憩だからな、皆様有意義にお過ごしになるんだろ。……全員じゃねぇだろうが」

 見れば、ちょうどビスカスの友人の偉丈夫と連れの少女が、花嫁花婿に挨拶をしているところでした。大木と蝶々の様な二人連れは、よもやそういうご休憩をお過ごしになることは無い……でしょう。

「ほら、行くぞ」
「え」
「客が残ってると、あいつらが休めねぇんだよ」

 ご休憩に突入するのをためらうスグリに、サクナは新郎新婦の方を指し示しました。

「そう……ねっ……」
「それに、宴席の準備も有るからな。ご休憩しなくとも、こっからは出ねぇと」

 サクナは至極真面目な顔で、スグリに説明致しました。
 
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