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セイドレイ【完結】
第14章 武田家の憂鬱

「あーやめたやめた!こんな話。せっかくこのイライラをお前にぶつけようと思ってたのに、シラケちまう…」
健一はそう言って股間をまさぐり、トランクスの中から萎えたペニスを取り出した。
「…ほら、おっきくしてよ」
「あ…、はい…──」
通常時からそれなりの大きさがありながら、すっぽりと包皮に覆われ、皮の先端が余った健一のペニス。
ここは親子ともども、3人ともそっくりであった。
亜美は床に降りてひざまずくと、ベッドに腰かける健一の股ぐらに顔をうずめる。
汗で蒸れた股間から漂う、すえた臭い。
一瞬の躊躇をはさみ、亜美がその臭いのもとを口に含もうとしたそのとき──。
「──亜美はさ、いないの?好きな男とかさ」
「え…?」
「いや、正直こんだけ可愛かったらさ、モテモテだと思うんだけど。ていうか処女だったのにもびっくりしたし」
「好きな人…ですか」
健一からの意外な問いかけに、亜美は少し動揺を見せる。
もう今の亜美にとって男という生き物は、その股間にぶら下げた凶器で自分を傷つける暴漢以外の何者でもない。
その張本人の1人である健一からなぜそんなことを聞かれるのか──亜美は理解に苦しみつつも、まじまじと考えてしまう。
(人を好きになるって…どういうことなのかな──)
「──ねぇ、俺と結婚しない?」
「は、はいっ…?!」
「俺とこの家から抜け出してさ。親父も慎二も…誰も知らない場所で一緒に暮らそう…?」
健一のペニスがムクムクと膨張を始めた。
「な、なにを言ってるんですか?!」
亜美は健一の顔を見上げる。
するとそこには──なにか愛おしいものでも見るような、そしてやり切れぬせつなさのような──そんな複雑な表情で亜美を見つめる健一がいた。
(健一…さん──?)
陵辱者からの予期せぬ駆け落ちの提案に困惑する亜美をよそに、健一の肉棒は今にもはち切れんばかりの大きさへと変化していた。
「──もう、親父の言いなりになるのは嫌なんだよっ!!」
健一はそう怒鳴って、亜美の口内へ肉棒を無理矢理ねじ込んだ。
そしてベッドから立ち上がり、仁王立ちの体勢でイラマチオを開始する。
普段の健一にはおおよそ見られないこの行為──亜美の喉奥を怒張した肉棒がえぐっていく。
「お見合いなんかっ…どうだっていいんだよ!俺はっ…俺は亜美さえ居ればっ…畜生っ──」

