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セイドレイ【完結】
第14章 武田家の憂鬱
「ぐふふっ!でもこれなら今日からうんちのあとティッシュがいならくなるなぁ?亜美のお口ティッシュ!超エコじゃん??俺って天才~」
健一と同じことをされ、同じように嫌ではあるものの、やはり亜美は慎二のことが一番苦手だった。
そしてまた、今日のこの行為を収めた動画が不特定多数に配信されるのかと思うと、気分が暗くなる。
かつてこの男が神童と呼ばれていたとは、にわかに信じ難い。
「へへっ… "これでまた1位になっちゃうな"……っと、イカンイカン…。さ、さて!そろそろおマンコ使ってやるか~」
慎二は興奮したせいで、思わず口が滑ったのだろう。
やはり動画を投稿しているのは、この男で間違いないようだ。
今度はどんなタイトルが付けられるのだろう。
そこへ、どんなコメントが書き込まれるのだろう。
そしてそれを見た本山に、なにを言われるのだろう──。
そんなことを考えながら、亜美はいつもどおり慎二に犯され、長い夜は更けていった──。
「──さて、と。早速今日の動画アップアップ~と。お?また新着コメが来てるぅ~どれどれ」
真っ暗な部屋──。
パソコンの液晶画面の明かりだけが慎二の顔を照らしている。
慎二は自分の部屋で、先ほど録画した動画をアップするため「セイドレイ」にログインしていた。
日々、飛ぶようにダウンロードされる動画。
すでにそれなりの額を荒稼ぎしていたが、慎二にとってそんなことはどうでもよかった。
金を払って画面の前でセンズリをこくしかないような男どもに、自慢の性奴隷を見せびらかしたい──ただそれだけだった。
日夜書き込まれるコメントは、そんな慎二の虚栄心をおおいに、そしてお手軽に満たしてくれる。
画面の向こうの男たちは、いわばついこの前までの慎二自身なのである。
亜美と出会うまえの。
とびきりの肉便器を手に入れる前の自分と──。
「へへっ…どいつもこいつも、バカだよなぁ。……ん?」
コメントに目を通していると、とある書き込みに目が止まる。
『コノ女ヲ知ッテイル。今スグ動画ヲ削除シロ。』
「な…なんだよこれ…?ったく、ただの嫉妬野郎か?うぜーハッタリこきやがって。まぁでも…ついに俺にもアンチができたってことは、人気者の証拠だな!ぐへへっ!そんなに嫌なら見なきゃいいだろって話だぜ~?つーわけで、今日も撮れたて動画、アップアップ~!」