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セイドレイ【完結】
第15章 見えない敵

「ゔぅ…ゔぅ!!ゔゔっ……ゔぅぅぅぅ……!!」

その夜──。
地下室にはうめき声をあげる亜美と、"新しい客" の姿があった。

荒垣につづいて2人目の会員となったこの男は、地下室に置かれた磔(はりつけ)台に亜美を拘束し、その様子を眺めている。

だが亜美はまだ、その客の顔を拝んでいなかった。

目には目隠しが、口にはボールギャグが装着されており、亜美は光と言葉を奪われていたのである。

客の趣味か、亜美は黒光りするレザーのボンデージコスチュームに身を包んでいた。

上半身はコルセットによって腰のクビレが強調され、寄せ上げられた豊満なバストがさらに大きさを増している。

一方の下半身は、性器と肛門の部分に穴の空いたレザーパンツ。
その前後2つの穴には、うなりをあげる極太サイズのバイブが突き刺さされており、抜け落ちないようにテープで固定されている。

身動きが取れない亜美は、2穴を貫通するバイブの振動に身をよじらせ、ただひたすら悶え苦しんでいた。
口とボールギャグの隙間からは大量の唾液が垂れ流れ、透明な糸を引く。
亜美が悲鳴とともにカラダを仰け反らせるたび、巨大な乳房が不規則に揺れ、拘束具がけたたましい金属音を鳴らす。

視界を奪われた暗闇の中で、2穴を貫く刺激だけが存在している─このことが、亜美から徐々に思考を奪っていった。

かれこれこの状態で、1時間ほど放置されている。
その間、もう何度アクメに達しただろうか。

客がどこから、どんな顔でこの様子を眺めているのか亜美には分からない。
相手が誰であれすることは同じ──そう思っていたが、相手の顔が分からないということが亜美に新たな不安を与えていた。

そのとき──、かすかに誰かが近寄ってくる気配を感じた亜美は、直後に大きな悲鳴をあげる。

「ゔぅ!!ゔゔぅ!!ゔゔっゔぅぅぅぅ!!!!」

絶叫してしまうのも無理はない。
客が亜美の膣穴を貫くバイブを、平手打ちで叩き始めたからだ。
「ズン、ズン…」と子宮口をえぐるような乱暴な衝撃がカラダを駆けめぐる。

亜美がどれだけ泣き叫ぼうと、客は一定のリズムを保ってただひたすらそれを繰り返す。

苦痛であるはずのこの行為。
だが亜美はその意に反して、大量の潮を噴射した。

それをなにかの合図としたのか、客はさらに、バイブをグリグリと亜美の膣奥へねじ込んでいく────。


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