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セイドレイ【完結】
第20章 朔
雅彦はその名を叫ぶと、亜美の上に馬乗りになる。
そしてなにを思ったのか──亜美の頬に、強烈なビンタを繰り出したのだ。
左右の手で、左右の頬を、交互に、何度も何度も──。
雅彦は、なぜこんなことをしているのか自分でも分からなかった。
まるでなにかに取り憑かれたかのように、どうしてもその手を止めることができない。
ただ、目の前の酷くいじらしい少女を、ボロボロに破壊してしまいたい衝動──それはこれまでの比ではないほどに激しく、雅彦を駆り立てた。
完全に理性を見失った雅彦がひときわ大きく手を振りあげた、そのとき──。
自ら頬を差し出すような仕草を見せた亜美と、一瞬目が合う。
「──…クソッ!!」
雅彦は手を振りかぶったまま動きを止めた。
「一体、なんなんだお前はっ!ワシを殺したいほど憎んでいるんじゃないのかっっ!?」
「──もう……いいんです」
「なんだと…?」
「もう……つかれた」
ぶたれて紅く染まった頬を、一筋の涙が伝う。
亜美の顔は乱れた髪で隠され、その表情をうかがい知ることはできない。
「私…、お父様も、健一さんも、慎二さんも…みんな大嫌いです。でも──なんだかみんなかわいそう」
「…なんだと?」
「みんなかわいそうだな、って」
「お前…──」
「でも、その中では…お父様がいちばん…いちばんかわいそう──」
亜美はそう言って、雅彦の頬に両手を差し伸べる。
「──女が…怖いですか?」
「……黙れ」
「本当は私のことが…怖いんじゃないですか?」
「…うるさい黙れっっ!!」
雅彦は激昴し、止めていた手を亜美の頬に振り下ろした。
「パァーンッ!」と、頬を叩く音が、深夜の静けさの中に響き渡る。
「────…畜生っ!!」
雅彦は強引に亜美の股を開き、怒張した肉棒を一気に膣内へと挿入した。
怒り、憎しみ、やるせなさ──さまざまな感情を込めるように、激しく腰を打ち付けた。
「畜生っ!畜生っっ……!!」
そう叫びながら、亜美の首に手を掛ける。
「殺してやるっ…!ワシがお前のすべてを奪ってやるっ…!!この手で終わらせてやるっっ!!死ねっ!お前など死んでしまえっ────」
そして首をきつく絞めあげると、雄叫びとともに大量のザーメンを子宮へと放出した。