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セイドレイ【完結】
第21章 満月の喧騒
「うほぁっ…!なんだもうヌレヌレじゃん!?みなさん!亜美ちゃん準備オッケーみたいです!コレ確実に妊娠したがってますよ!!」
『おぉ~!!』
「ほらほら!みなさん亜美ちゃんのお口がお留守ですよ~?早く塞いであげないと~!」
前林が観衆を煽り、いよいよ客たちのボルテージが上がりはじめた。
客たちは我先にと手を伸ばし、亜美へ群がっていく──。
「じゃあ俺はこっちのお口でしてもらおうかなぁ?ほぅら、誰のか分かるか~?お前の大好きなおチンポだぞぉ??」
「では私はひとまずお手手で我慢しますかねぇ~」
「じゃあ俺は乳でも揉んどくかな」
亜美はそんな男たちの飽くなき欲求を、小さなカラダで受け止める。
すでに汗ばみはじめた男たち。
汗の酸っぱい臭い、加齢臭、ワキガ、股や玉の裏から漂うすえた臭い、そして蒸れたペニスの臭い──。
15名分の臭いが入り交じり、凝縮され、亜美の鼻をも犯していくようだった。
男たち囲まれていると、亜美のカラダの美しさが余計に際立つ。
透き通るような白い肌に、丸みを帯びた女性的な曲線。
それと比べると、男たちはまるで神がわざといい加減に作ったかのように、雑でいびつな造形に思える。
その極端なコントラストを、鏡越しのモニター室で見せつけられていた男がいた。
健一である。
「──クソッ…。さすがにこれは…なんかムカつくぜ」
亜美が集団輪姦される様子に、健一は苛立っていた。
先ほどからずっと親指の爪を噛み続けている。
この日は長丁場になるため、交代で監視することになっていた。
さっき新堂が一瞬だけモニター室に顔を見せたが、健一に監視を任せてどこかへ行ってしまったようだ。
「チクショー…。なにもここまでするこたねぇだろ。親父はこれに納得してんのか?新堂のおっさん…やっぱ俺は気に入らねぇ」
健一は、自分が亜美にしてきたことを棚に上げ、目の前で繰り広げられる光景に怒りを覚えてしまう。
とくに、このところの健一は亜美に対して特別な感情を抱き始めており、あからさまに玩具のような扱いを受ける亜美を見るにたえないようであった。
さすがにこれほどの人数に輪姦されている光景は、それだけでただならぬ凄みがあるのだ。