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セイドレイ【完結】
第30章 姿なき脅迫
「…実はね。私のパパ、市議なんだけど…まぁそれはどうでもいいんだけど。去年のある時期から、ちょくちょく帰りが遅い日が増えてさ。酷いと明け方とか。もちろん仕事柄、そういうことは今までもあったんだけど…。ある時、パパの秘書だった女の人がね、パパに無理矢理…性的な関係を持たされたって言ってきてさ。慰謝料よこせば訴えることはしない…って、ママに直接…」

「……それで?」

「…うん。うちのママ、自分が市議会議員の妻であること位しか取り柄が無いからさ。次の選挙のこともあったから、その秘書に言われるがままにパパに内緒でお金渡しちゃって。…でも、それでその秘書とは縁が切れたはずなのに…パパの帰りが遅い日はむしろ増えたような感じで」

貴之は千佳の話が読めなかった。
一体、千佳の父親の不貞行為と、亜美がまだこの街にいることと何の関係があるというのか。

「ママとしてはさ、パパの知らない所で、必死に妻としての務めを果たしたつもりだったんだけど…とうとう我慢の限界が来ちゃったみたいで。まだその秘書と関係が続いてるのか、それとも別の女が居るのか…それを知るために、探偵に浮気調査を依頼したの。そしたら…」

「…そしたら?」

「つい先週の話、パパが接待で遅くなるって言った日に探偵が尾行したの。そしたらね、区内のとあるマンションに入って行ったんだって。でも、入る時も出る時もパパ一人だったから浮気の証拠は無くて。だから探偵さんがしばらくそのまま、マンションに出入りする人を見張ってた。そしたら、パパが出てきた一時間後くらいに、男女の二人組が出てきたの。二人組だからさすがに関係ないとは思ったらしいんだけど…万が一秘書だった女か、パパの周辺に居る別の女かもしれないって思って、写真を撮ったんだって」

そう言って、千佳はスマホを取り出すと、その画面を貴之に見せた。

「……嘘…だろ?」

その写真には、コートに身を包み、男に肩を抱かれながら歩く女の姿が映し出されていた。

撮影時は夜のため写真は暗く、またそこまで鮮明でも無いため、それが誰であるかははっきりとは分からない。

しかし、身につけているコートや背格好、髪型等の特徴は、高崎亜美と酷似していた。

まるで、初めて亜美のセックス動画を見たあの時のような気持ちがフラッシュバックする。
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