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セイドレイ【完結】
第32章 漂泊
そんな折、『aminogosyujinsama_2』がサイト上に現れた。

浴槽内での監禁を映したその映像は、目隠しこそされているものの、被写体の造形からそれがあの少女と一致していることをファン達はすぐさま見抜いた。

更にはアカウント名も手伝って、これはあの神動画の数々を提供し続けた『aminogosyujinsama』の復活であると、ファン達は歓喜に湧いた。

しかも有料コンテンツであった以前とは違い、今回は無料で提供されたということ、そしてアナルフィストというこれまでに無い過激な内容も相まって、動画は瞬く間に再生されて行った。

あとはこのことを、雅彦達にどうやって知らしめるか。
しばらく様子を見つつ、武田家の誰かがこれに気づくのを待った。

しかし半月以上が経過しても、雅彦からは特に何もアクションが無い。

気づいていないのか、それとも知っていて黙っているのか。

その真意を確かめるため、動画の一部を収録したDVDを武田家のポストに入れてみることにした。

しかしそれでも雅彦は、その事実を新堂に報告して来ない。

これはつまり、雅彦が新堂を信用していないことの明らかなまでの証明だった。


新堂が亜美を拉致監禁した一番の目的は、雅彦に対する制裁だった。
秘密裏に亜美に避妊を施し、妊娠を偽装していたことは重大な離反行為だ。
挙句、このビジネスから足を洗いたいなどと寝ぼけたことを抜かす始末。

自ら手にかけた女を愛してしまうなどという愚か者には、その無力さを思い知らせる必要があった。

亜美を失えば、雅彦は新堂に泣きつくしかないだろう。

たとえ、その件に新堂の関与を疑ったとしても、他に頼れる者などいないのだ。
いや、むしろ好きなだけ疑えばいい。
その狭間で藻掻き苦しみながら、一度は裏切った男に泣いて助けを求めればいい。

そして二度と歯向かうことが無いように、雅彦を完全な支配下に置く。

これが新堂の考えた、雅彦への制裁だった。

しかし、蓋を開けてみればどうだろう。
雅彦は亜美の捜索こそ頼んできたものの、亜美が拉致監禁されている映像を目の当たりにしても、泣きついてくる様子が無い。

まだ雅彦は自分の置かれた立場を理解していないようだ。

そう判断した新堂は、慎二に『セイドレイ』へのリンクをメールで送り、約半月ぶりに武田家に現れたのであった。
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