この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
セイドレイ【完結】
第35章 空蝉

「こっ…こんなとこで…するの?」
「……そうだよ。だって場所無いしな」
「そっ…そうだけどっ…でも……」
貴之と千佳は、本屋の男子トイレの個室に入っていた。
ここはよく、亜美とセックスするために使用していた場所だ。
「…したいって言ったのは千佳だろ…?俺ん家も千佳ん家も無理なら…ここしか無いじゃん」
「…でもっ…こんなとこ…もし人が来たりしたらっ…私…怖いよぉ……」
怖い、か。
普通の女子は、本屋の男子トイレの個室でセックスするのは怖いということか、と貴之は思う。
「それにっ…私はじめて……だし。もうちょっと雰囲気とか……綺麗な場所がいいな……わ、私お金ちょっと多めに出すからっ…ホテル行かない…?」
「…嫌なの?俺とすんの」
「ちっ…違うよっ!全然…そうじゃなくてっ…それに…ほら…こっ、コンドームとかも…無いし……」
言われてみればそうだ。
普通の高校生カップルは、避妊具を装着してセックスするのだ。
「た、貴之…?さっきからなんかちょっと…怖いよ?もっと普通に…いつもみたいに喋ってよ……」
「…普通?俺は別に普通だよ」
しかし、そう言った貴之の表情は、千佳が知る貴之では無かった。
さっきまで見せていた子犬のような笑顔とはまるで正反対の、すさんだ目をした男ーー。
千佳は思わず息を飲む。
「……ご、ごめん。私が急に…したいなんて無理言っちゃったから…ま、また今度にしない?今日はもう…帰ろ……んっ??んんっ!!」
すると貴之はその言葉を遮るようにして、強引に千佳の唇を奪う。
貪るような、野性味の強いディープキス。
こうして千佳のファーストキスは、たった今貴之によって奪われた。
「んんんん…!んっあっ……た、貴之…?お願いっ…やめてっ…」
「……俺のこと好きか?」
「…え?きゅ、急にどうしたの?好きだよ…でも、好きだから…もっと大事にしたいっていうか……ねぇ?今日はもう帰ろうよ…」
「大事に…か」
貴之はそう小さく呟くと、千佳からほんの少し後ずさり距離を空けた。
「……貴之?ちょっと何やって……きゃっ!!??」
千佳が思わず、短い悲鳴を上げて目を覆う。
その視線の先には、ズボンを下ろした貴之が、勃起した肉棒を露出していたのだった。
「……そうだよ。だって場所無いしな」
「そっ…そうだけどっ…でも……」
貴之と千佳は、本屋の男子トイレの個室に入っていた。
ここはよく、亜美とセックスするために使用していた場所だ。
「…したいって言ったのは千佳だろ…?俺ん家も千佳ん家も無理なら…ここしか無いじゃん」
「…でもっ…こんなとこ…もし人が来たりしたらっ…私…怖いよぉ……」
怖い、か。
普通の女子は、本屋の男子トイレの個室でセックスするのは怖いということか、と貴之は思う。
「それにっ…私はじめて……だし。もうちょっと雰囲気とか……綺麗な場所がいいな……わ、私お金ちょっと多めに出すからっ…ホテル行かない…?」
「…嫌なの?俺とすんの」
「ちっ…違うよっ!全然…そうじゃなくてっ…それに…ほら…こっ、コンドームとかも…無いし……」
言われてみればそうだ。
普通の高校生カップルは、避妊具を装着してセックスするのだ。
「た、貴之…?さっきからなんかちょっと…怖いよ?もっと普通に…いつもみたいに喋ってよ……」
「…普通?俺は別に普通だよ」
しかし、そう言った貴之の表情は、千佳が知る貴之では無かった。
さっきまで見せていた子犬のような笑顔とはまるで正反対の、すさんだ目をした男ーー。
千佳は思わず息を飲む。
「……ご、ごめん。私が急に…したいなんて無理言っちゃったから…ま、また今度にしない?今日はもう…帰ろ……んっ??んんっ!!」
すると貴之はその言葉を遮るようにして、強引に千佳の唇を奪う。
貪るような、野性味の強いディープキス。
こうして千佳のファーストキスは、たった今貴之によって奪われた。
「んんんん…!んっあっ……た、貴之…?お願いっ…やめてっ…」
「……俺のこと好きか?」
「…え?きゅ、急にどうしたの?好きだよ…でも、好きだから…もっと大事にしたいっていうか……ねぇ?今日はもう帰ろうよ…」
「大事に…か」
貴之はそう小さく呟くと、千佳からほんの少し後ずさり距離を空けた。
「……貴之?ちょっと何やって……きゃっ!!??」
千佳が思わず、短い悲鳴を上げて目を覆う。
その視線の先には、ズボンを下ろした貴之が、勃起した肉棒を露出していたのだった。

