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セイドレイ【完結】
第35章 空蝉
千佳が間近で見た貴之のそれは、太く長い竿に血管が浮き出ており、半分被った皮から亀頭の先端を覗かせている。

小さい頃は、入浴中に父親や弟のペニスを見たことはあったものの、こんな風に勃起した状態を見るのは初めてだった。

そしてそれは千佳が想像していた以上に醜悪で、まるでグロテスクな生き物のようだった。


身を強ばらせる千佳を、貴之は少々乱暴な手つきで便座に座らせる。
そして右手で千佳の頭を固定すると、怒張した肉棒を千佳の口にあてがう。

「嫌っ…!やめて…嫌嫌嫌っ……こんなの…嫌ぁ……」

千佳は必死で首を左右に振り抵抗をするも、貴之は更に強引に千佳の唇にカリの裏を擦り付けてくる。

「んっ…やめてっ…貴之?貴之!く、くさい…よぉ…やめてよぉ……」


「……臭い?おかしいなぁ。亜美は美味しいって喜んでしゃぶってくれたんだけどなぁ!」


「…ちょっと!?何言ってっ………んっ!ぐふっ!!んんんんん!」


貴之は千佳の鼻をつまんで千佳の口を開けさせると、無理矢理そこへ肉棒をねじ込んだ。

「んんー!!?んぐっ?!んんっ……んうぅ……ぐふっ!ぐふぉっ!!」

嘔吐く千佳をものともせず、貴之は千佳の喉奥に腰を打ち付ける。

「…俺のこと好きなんだろ?なぁ?だったら嬉しいよなぁ?こうするのが普通だよなぁ??」

語気が強まる毎に、腰の動きも激しさを増して行く。
それは相手を慈しむ気など一切感じられない、陵辱者の腰つきそのものだった。

そして、肉棒の先端を喉の一番奥で固定させ、腰の動きを止めた。

「…亜美はさぁ、こんなことしても嫌な顔ひとつしなかったんだぜ?それが好きってこどだろ?なぁ千佳。俺のことが本当に好きならさ、このまま10秒我慢してよ?できるだろ?はい、いーち、にーい、さーん……」

貴之のカウントダウンが始まる。
千佳は喉奥を圧迫された苦しみに手足をバタつかせて抵抗をするも、貴之はその手を緩めるどころか、より一層千佳の頭を押さえつけてその自由を奪う。

「…しーち、はーち、きゅ」

「ぐっふっ!ぐふぉっっ!!!げほっっ!!げほっ……うぅぅぅ」

我慢の限界に達した千佳は、大量の唾液と胃液と共に、貴之の肉棒を口から吐き出した。

「…あーあ。あと1秒だったのに」

嘔吐き苦しむ千佳を見下しながら、貴之は冷たくそう言い放った。
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