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セイドレイ【完結】
第6章 破瓜
「──…ようやく目を覚ましたか」
(ん…誰?おじさま…?ていうかここどこ…?)
朦朧としていた意識が次第に鮮明になる。
周りを見渡すと、そこは薄暗い分娩室だった。
(…ここは…おじさまの病院?)
「少々効きすぎたようだが…喋れるか?」
「ん……、あの…私………」
亜美は、今自分が置かれている状況を理解できないでいた。
そこは、武田クリニックの分娩室。
薄暗い中、亜美は分娩台にくくり付けられていた。
四肢をベルトで縛られ、身動きをとる事ができない。
そして分娩台である。
両脚はぱっくりと開脚させられていた。
ぼやけていた視界が、じきに開けてくる。
よくよく自分のカラダを見てみると、身に付けていた衣服や下着はすべて脱がされ、全裸の状態だった。
そんな姿の亜美を、分娩台の脇で見下ろすのは雅彦。
さらにそこには、健一と慎二の姿もあった。
「ちょっと…!なにしてるんですかっ!?イヤッ……離してっ!」
ようやく普通の状況ではないことを察知した亜美は分娩台の上で必死にもがくも──
「言っただろう?今日は記念すべき日だって」
「意味が分からないっ…!なんでこんなことっ……」
「亜美ちゃんさぁ、もしかして処女?」
「なっ…──」
食事の時とはまったく雰囲気の違う健一が発した言葉に、亜美は動揺を隠せない。
「答えないってことは、めっちゃヤリマンなんじゃない?」
続けて慎二の声を初めて耳にしたが、亜美には彼の言っていることが理解できない。
「亜美、真面目ぶってるけどさ~、なんかおマンコするために生まれてきたみたいなカラダしてるよね!」
(お…おマンコ、って…)
「お前らちょっと騒がしいぞ」
興奮に沸く息子たちを一蹴し、雅彦は亜美の陰部を覗き込んだ。
「まぁ元々薄毛ではあるが…──」
そう言うと、雅彦はそこへシェービングクリームを塗りたくる。
「キャッ!?や、やめてっっ!!誰かっ!誰か助けてっ…!!」
「あんまり暴れると血を見るぞ…?」
亜美の顔にカミソリを見せ、脅しをかける雅彦。
「おっ…おねがい…おじさま…やめてくださいっ…──」
恐怖におののく亜美をよそに、雅彦は丁寧な手さばきで、ジョリジョリと剃毛を施していく。
「…よし。いい具合だな」