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セイドレイ【完結】
第38章 最後の晩餐

そして妊娠検査薬を使用し、待つこと約1分。
「…お?…おおっ…!!まじか…」
酒井が結果を見てどよめきを漏らす。
そんな酒井の反応を見て、亜美は察する。
「お~い、お前ら。これ見てみ?」
赤い縦線が一本。
(やっぱり……)
「ははっ…!すげぇなぁおい!まさか本当に孕んじまうとはなぁ…!まぁ毎日あんだけ中出ししてたら当たり前か。いやいや、めでたいなぁ~新堂さんに良い手土産ができたぜ」
(本当に…また赤ちゃん…できちゃったんだ……)
亜美は無意識に自分の腹に手を当てていた。
外から見ただけでは分からないが、胎内には新しい命が宿っているのだ。
「…つーわけで、俺は帰るわ。とりあえず何かあったらまた連絡する。くれぐれも『お大事に』な~。ははっ、マジかよ」
酒井はたいそう機嫌を良くして、部屋から出て行った。
「あっ…亜美ちゃん………」
田中が心配そうな視線を亜美に向ける。
「…できちゃったみたいですね」
亜美はそう一言だけ、ポツリと呟いた。
そしてこの日から3日後、『セイドレイ』にてあの生配信が行われたのである。
妊娠が発覚してからも、亜美は変わらない毎日を過ごしていた。
むしろ会員達は、妊婦となった亜美に余計に興奮し、プレイは激しさを増して行った。
一方で、そんな亜美の体調を気遣って、田中による世話はより献身度を増して行った。
亜美にとしては不安定な体調の中、日々少しずつ膨らみを増す腹を無意識に庇いながら男達の相手をしていた。
そして日が経つにつれ、亜美の中にあるひとつの感情が生まれてくる。
(新堂はこの子を…どうするつもりなの……)
時は経ち、ついに新堂が動き出した。
あの地下室へ戻る、と言う。
それは何となく亜美も予想していた。
腹の子をこのままにしておく訳にはいかず、それには雅彦の力が必要だからだ。
ある日、亜美は久しぶりに新堂と2人で話をしていた。
その際に、新堂が武田家を乗っ取るつもりでいることを知る。
雅彦の了解も取ったらしい。
そして、田中との共同生活も残り2日となることを、この時告げられた。
「す、すいません…私があの家に戻ったら…田中さんと本山先生はどうなるんでしょうか…?」
亜美が新堂に尋ねる。
「…ほう?この期に及んで他人の心配とは、泣かせるねぇ」
「…お?…おおっ…!!まじか…」
酒井が結果を見てどよめきを漏らす。
そんな酒井の反応を見て、亜美は察する。
「お~い、お前ら。これ見てみ?」
赤い縦線が一本。
(やっぱり……)
「ははっ…!すげぇなぁおい!まさか本当に孕んじまうとはなぁ…!まぁ毎日あんだけ中出ししてたら当たり前か。いやいや、めでたいなぁ~新堂さんに良い手土産ができたぜ」
(本当に…また赤ちゃん…できちゃったんだ……)
亜美は無意識に自分の腹に手を当てていた。
外から見ただけでは分からないが、胎内には新しい命が宿っているのだ。
「…つーわけで、俺は帰るわ。とりあえず何かあったらまた連絡する。くれぐれも『お大事に』な~。ははっ、マジかよ」
酒井はたいそう機嫌を良くして、部屋から出て行った。
「あっ…亜美ちゃん………」
田中が心配そうな視線を亜美に向ける。
「…できちゃったみたいですね」
亜美はそう一言だけ、ポツリと呟いた。
そしてこの日から3日後、『セイドレイ』にてあの生配信が行われたのである。
妊娠が発覚してからも、亜美は変わらない毎日を過ごしていた。
むしろ会員達は、妊婦となった亜美に余計に興奮し、プレイは激しさを増して行った。
一方で、そんな亜美の体調を気遣って、田中による世話はより献身度を増して行った。
亜美にとしては不安定な体調の中、日々少しずつ膨らみを増す腹を無意識に庇いながら男達の相手をしていた。
そして日が経つにつれ、亜美の中にあるひとつの感情が生まれてくる。
(新堂はこの子を…どうするつもりなの……)
時は経ち、ついに新堂が動き出した。
あの地下室へ戻る、と言う。
それは何となく亜美も予想していた。
腹の子をこのままにしておく訳にはいかず、それには雅彦の力が必要だからだ。
ある日、亜美は久しぶりに新堂と2人で話をしていた。
その際に、新堂が武田家を乗っ取るつもりでいることを知る。
雅彦の了解も取ったらしい。
そして、田中との共同生活も残り2日となることを、この時告げられた。
「す、すいません…私があの家に戻ったら…田中さんと本山先生はどうなるんでしょうか…?」
亜美が新堂に尋ねる。
「…ほう?この期に及んで他人の心配とは、泣かせるねぇ」

