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セイドレイ【完結】
第38章 最後の晩餐

「亜美ちゃんっ…うっ……はじめてっ…おいしいって…言ってくれたっ……うぅ…」
田中は泣いていた。
「たっ、田中さん…?ごめんなさい…本当に…毎日おいしかったですよ?」
「………嫌だ」
「……田中…さん?」
「亜美ちゃんにもう会えないなんてっ……嫌だっ…!嫌だああっ!」
「ちょ、ちょっと落ち着きましょ?それに、もう二度と会えなくなるわけでは…」
「…もう会えないよ。分かるんだ」
「田中さん……」
確かに、新堂の性格を考えると、田中はもう用済みなのだろう。
用務員としての待遇が守られただけでも、幸運だったと思った方がいい。
「亜美ちゃん…逃げよう?ぼっ…僕と一緒に、ここから逃げよう!?」
「田中さん…??逃げるって…そんなことっ」
「僕はっ…僕はずっと…亜美ちゃんの側に居たいんだっ!僕が亜美ちゃんのお世話をしてっ…亜美ちゃんとっ…亜美ちゃんのお腹の子をっ…僕がっ…僕が守るんだっ………」
(…お腹の子を………守る)
亜美は気がつくと、田中をそっと抱き締めていた。
「…あああああ亜美ちゃん??」
突然のことに田中は驚いて身を強ばらせる。
手に持っていたスプーンが床に落ちた。
「田中さん…ありがとう。でもね、私…まだやらなきゃいけないことがあるの。だからごめんなさい」
「…亜美ちゃん?」
すると亜美は、床に落ちたスプーンを拾い上げ、オムライスをひと口分すくうと、それを口に含んだ。
そしてそれを田中に口移しで与えていく。
「んんっ…!んっ…んぁ…んんぅ……」
互いの舌に米粒が絡まり合ったまま、濃厚なディープキスが繰り返される。
田中の肉棒は即座に反応し、一気に膨張を始める。
気がつくと田中も亜美を抱きしめていた。
まるで本当に愛し合う者同士がするような熱い接吻。
田中はこの時、普段亜美とセックスをする時とは明らかに違う感覚を覚えていた。
性的に興奮しているのは当然なのだが、それ以上に胸の奥が締め付けられるようでいて、今にもとろけてしまいそうな感覚。
キスだけでこんな気持ちになれるということに驚きつつも、では一体いつもと何が違うのか分からなかった。
彼もまた、歪んだ形でしか亜美を愛せなかった男だ。
そんな哀れな男に亜美が言う。
「…今日は……私のここに……」
田中は泣いていた。
「たっ、田中さん…?ごめんなさい…本当に…毎日おいしかったですよ?」
「………嫌だ」
「……田中…さん?」
「亜美ちゃんにもう会えないなんてっ……嫌だっ…!嫌だああっ!」
「ちょ、ちょっと落ち着きましょ?それに、もう二度と会えなくなるわけでは…」
「…もう会えないよ。分かるんだ」
「田中さん……」
確かに、新堂の性格を考えると、田中はもう用済みなのだろう。
用務員としての待遇が守られただけでも、幸運だったと思った方がいい。
「亜美ちゃん…逃げよう?ぼっ…僕と一緒に、ここから逃げよう!?」
「田中さん…??逃げるって…そんなことっ」
「僕はっ…僕はずっと…亜美ちゃんの側に居たいんだっ!僕が亜美ちゃんのお世話をしてっ…亜美ちゃんとっ…亜美ちゃんのお腹の子をっ…僕がっ…僕が守るんだっ………」
(…お腹の子を………守る)
亜美は気がつくと、田中をそっと抱き締めていた。
「…あああああ亜美ちゃん??」
突然のことに田中は驚いて身を強ばらせる。
手に持っていたスプーンが床に落ちた。
「田中さん…ありがとう。でもね、私…まだやらなきゃいけないことがあるの。だからごめんなさい」
「…亜美ちゃん?」
すると亜美は、床に落ちたスプーンを拾い上げ、オムライスをひと口分すくうと、それを口に含んだ。
そしてそれを田中に口移しで与えていく。
「んんっ…!んっ…んぁ…んんぅ……」
互いの舌に米粒が絡まり合ったまま、濃厚なディープキスが繰り返される。
田中の肉棒は即座に反応し、一気に膨張を始める。
気がつくと田中も亜美を抱きしめていた。
まるで本当に愛し合う者同士がするような熱い接吻。
田中はこの時、普段亜美とセックスをする時とは明らかに違う感覚を覚えていた。
性的に興奮しているのは当然なのだが、それ以上に胸の奥が締め付けられるようでいて、今にもとろけてしまいそうな感覚。
キスだけでこんな気持ちになれるということに驚きつつも、では一体いつもと何が違うのか分からなかった。
彼もまた、歪んだ形でしか亜美を愛せなかった男だ。
そんな哀れな男に亜美が言う。
「…今日は……私のここに……」

