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セイドレイ【完結】
第39章 分水嶺
貴之はあすかに幾つかの質問をしながら、亜美のことを考えていた。

亜美は自ら望んで、無数の男達の肉便器になっていた。
あの日、亜美本人の口からそう聞いたのだ。

そこには、あすかの様に対価としての金が発生していたのかは分からない。
しかし、金のために致し方無く…という感じは見受けられ無かった。

貴之という彼氏が居ながら、亜美は毎日のように他の男とも寝ていた。
それは雅彦のように父親よりも歳上の男や、慎二のように醜悪な容姿の男など、全く見境が無い。
生配信で亜美を輪姦した男達も同様に、普通の感覚の女性なら恐らく触れられることすら嫌悪するような奴らばかりだった。

あすかの言うように、亜美はそういった属性を持った稀なタイプだったのかもしれない。
しかし、同じくあすかが言った『心の闇』という言葉が引っかかる。


「色んなコが居るよ。あたしも安定剤無いとやってけないし。自分の見た目にある程度自信があって本当に金のためって割り切ってるコも居る。目標額が貯まったらあっさり辞めて行くコも居れば、ズルズルと抜け出せなくなっちゃうコも。一度足を洗ったのに、結局戻って来るコも居るしね。後は、過去にレイプされたり、親から性的な虐待を受けたトラウマからこの世界に流れてくるコも居たり。あとは彼氏にDVとか?まぁ、あまり深入りはしないようにしてるけど、何かしら心に傷を抱えてるコは多いんじゃないかな…」

「…あすかさんは?」

「…あたし?あたしは……さ、さっきも言った通り、お金。貯まったらさっさと足を洗うつもりだよ。…と毎年言いながら、ズルズル続けちゃってるタイプ。ダメだよねぇ。金銭感覚も狂ってきちゃうし。でも、稼げるうちにもうちょっと頑張ろうかなって思ってるかな」


あすかの話を聞いていると、貴之はそれまで白か黒でしか物事を判断していなかった自分の未熟さを思い知る。

今でも、あれが亜美の真実の姿だとは信じたく無い。

しかし、仮にそうであったとしても、そんな単純な話では無いであろうことだけは、何となく腑に落ちた。


「…あ、てか、話してたらもう30分くらい過ぎちゃったよ!今日は60分のコースだから、もう後30分しか無いけど…どうする…?」

「えっ…?あ、どっどうしよ……でも、俺…歳がバレちゃったし……」

そう言って頬を赤らめる貴之に、あすかは優しい眼差しを向ける。

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