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セイドレイ【完結】
第39章 分水嶺
深夜のひと気の無い公園。

一人の中年サラリーマンがおぼつかない足取りで、外灯が照らすベンチを目指して歩いて行く。

「おっ!とぉ…ちょっと飲みすぎちまった……」

メタボ体型のそのサラリーマンは、どうやら酒に酔っているらしく、終電を逃して訳も分からずさまよっているようだった。

終始ふらつきながら、そのままベンチになだれ込む。

「あー!…ったく、あんな仕事やってられるかってーの!!…へへっ…へへへっ……ていうか、ここどこだ?どーこでーすかー?ははっ、分かりましぇーん」

男のそんな独り言が、深夜の公園に虚しく響き渡る。

じっとしていても汗が吹き出してくるような、蒸し暑い夜だった。

男はベンチに仰向けになり、酔いを覚ます。

「…お、しょんべん出そ…便所便所…」

尿意を催した男は周囲を見渡す。
男が居る位置から正反対のところに公衆トイレがあるが、男はそこまで移動することが急に億劫になった。

「…しゃーなし、ここでやっちまうか」

男はベンチから起き上がるとズボンを下ろし、外灯のポールを目掛けて放尿しようと構える。

「♪~♪♪~~」

口笛を吹きながら、今にも尿が出そうになったその時。

「…便所をお探しですか?」

背後から、男の声がする。

男は慌てて声のする方へ振り返ると、そこには目を疑う光景が広がっていた。

そこに立って居たのは、長身の男と、小柄な女の2人組。

女は、食い込みの激しいV字のレオタードに身を包み、それ以外はニーハイストッキングを履いているのみだ。

細い布の帯で両方の乳首こそ隠されているものの、ほとんど全裸に近いような格好だった。

華奢な体付きに反して、今にもこぼれそうにたわわに実った乳房から視線を少し下へやると、妊娠でもしているのだろうか、腹がぽっこりと膨らみを帯びている。

女は首輪を装着しており、犬の散歩用のリードで繋がれ、その手網は横に居る男の手の中にあった。

「なっ…なんなんだ?!あんたら……」

男は、酔っているせいでおかしな幻影でも見ているかと思ったが、むしろ一瞬にして酔いが覚めた。

今にも出そうだった尿も、寸でのところで引っ込んでしまう。

男は下半身を露出させたまま、困惑した表情をその2人組に向ける。

「驚かしてしまってすいませんね。今夜はあまり人が出ていなくて…」
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