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セイドレイ【完結】
第39章 分水嶺
最近、この辺りに夜な夜な出没するとネット上で噂になっている男女2組。
それは貴之が予想した通り、亜美だった。

菅原は毎晩のように亜美を外へ連れ出すと、公園などの人が集まりそうな所へ出向いては、こうして亜美に見知らぬ男達を誘惑させていたのだ。

「なっ…何故俺に声をかけるんだ…?金なら持ってないぞ、他を当たってくれっ…」

美人局か何かだと疑う男に、菅原はこう言った。

「…たまたまですよ。たまたま、用を足そうとしているあなたをお見かけしまして。こりゃちょうどいい、と思ったんでね」

「ちょ…ちょうどいいって…?一体何がちょうどいいって言うんだよ…?」

「…ちょうどいい便器がここにあるんで、せっかくなら使用していただこうと思っただけですよ。もちろん、金銭などビタ一文も要求しません。お好きでないなら、仕方無いですが…」

そう言われ、男はあらためて亜美を凝視する。

よくよく見てみると、亜美の整った顔立ちと、確実に未成年だと思しきその若さ、そして圧倒的に男好きするそのカラダを見て、思わずゴクリと生唾を飲む。

しかし、突然現れてはこんなことを言うなど、怪しいことには変わりは無い。

「…あっあんたら、一体なんなんだ?変態カップルか??そういう趣味なのかっ…?それにその子っ…妊娠してるだろ…?」

「…細かいことはまぁいいじゃないですか。だって便器ですよ?そんなこといちいち確認しなくたって、好きに使えばいいんです。ほら、そろそろ我慢の限界でしょう…?」

菅原がそう言うと、それまで身動きひとつ取らなかった亜美が、無言のまま2、3歩前進し、男に近付いて行く。

亜美はそのまま男の前で立ち膝の格好になると、用を足すために既に露出していた男の股間に手を添える。

「わっ…私でよければ……どうか使用していただけませんでしょうか…?」

遠慮がちなか細い声でそう言い、上目遣いに男を誘惑する。

「うっ…!ほっ、本気で言ってるのかっ…?」

急速に硬さを増した男の股間からは、汗の臭いと蒸れ切った臭気がモワッと漂ってくる。

「んっ…すごい…においっ……」

その臭いを嗅いだ途端、亜美は恍惚とした表情を浮かべては、膣を濡らす。

戸惑う男をよそに、亜美はその雄の臭いを放つ男の肉棒を、そっと口に咥える。

「おっ…?おいっ…ちょっと待て!まさかここに…?」

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