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セイドレイ【完結】
第39章 分水嶺

しんと静まり返った深夜の公園に、粘膜が衝突し合う音が鳴り渡る。
肉と肉がぶつかり合いこすれ合う、猥雑な音。
男は駅弁から体勢を変え、ベンチに腰を下ろし対面座位の格好を取っていた。
ベンチの背もたれにめいっぱい仰け反り、自身の下半身に跨り腰を振る亜美の女陰を、下から思い切り突き上げる。
脂肪で覆われた男のだらしない腹と、孕ませられた生命で膨らみを帯びた亜美の腹がぶつかり合う。
夏の蒸し暑い夜のせいで、男は大量の汗を噴き出し、ワイシャツに大きな染みを作っていた。
脂ぎってベタついた汗が不快な臭いを放つも、亜美にとってそれは今や麻薬のようなものだ。
ツン、と鼻を刺す雄の臭いを嗅ぐ度に、カラダが火照り、ぼーっと意識が遠のいて行くような感覚に襲われる。
一方で亜美の方もじんわりと汗ばみ始めていたが、それはキメの細かい肌を更にしっとりとさせるのに一役買っているようだった。
男が腰を突き上げる度に、妊婦となり更に膨らみを増した豊満な乳房が上下にバウンドしながら揺れている。
その先端にある少々黒ずみを増した500円玉大の乳輪の中央に、本来であれば腹の子を満たすための器官である乳首が、ピンと固く立って、誰かに吸われるのを今かと待ち望んでいるようだった。
男は本能的に、それにむしゃぶりつかずにはいられなかったようで、両手で乳房をやや乱暴に揉みしだきながら、両方の乳首を交互に満遍なく吸い始める。
その時の男の無防備な表情を見る度に、亜美はいつも内なる母性をくすぐられる気がしていた。
特に妊娠が発覚してからは、それが顕著に表れ始めていた。
この男も、普段はそれなりに立場のある人間なのだろうか。
しかし今この瞬間は、若干鼻の下を伸ばした間抜けヅラをして目の前の乳首をしゃぶり倒す、理性を捨てた只の獣だ。
男が我を忘れ執拗に乳首をこねくり回していたその時、とある異変に気づく。
「お…?おおっ…?!これはっ……?」
男が驚きの声を漏らす。
まるで男の要求が伝わったかのように、亜美の乳首の先からは、やや黄み掛かった液体が漏れ出していた。
乳汁。
それは妊娠中期以降に、乳腺の発達とともに分泌されることがあるもので、母乳とは似て非なるものだった。
現在、妊娠20週目を迎えている亜美のカラダは、日々確実に母になるための準備をしていたのだった。
肉と肉がぶつかり合いこすれ合う、猥雑な音。
男は駅弁から体勢を変え、ベンチに腰を下ろし対面座位の格好を取っていた。
ベンチの背もたれにめいっぱい仰け反り、自身の下半身に跨り腰を振る亜美の女陰を、下から思い切り突き上げる。
脂肪で覆われた男のだらしない腹と、孕ませられた生命で膨らみを帯びた亜美の腹がぶつかり合う。
夏の蒸し暑い夜のせいで、男は大量の汗を噴き出し、ワイシャツに大きな染みを作っていた。
脂ぎってベタついた汗が不快な臭いを放つも、亜美にとってそれは今や麻薬のようなものだ。
ツン、と鼻を刺す雄の臭いを嗅ぐ度に、カラダが火照り、ぼーっと意識が遠のいて行くような感覚に襲われる。
一方で亜美の方もじんわりと汗ばみ始めていたが、それはキメの細かい肌を更にしっとりとさせるのに一役買っているようだった。
男が腰を突き上げる度に、妊婦となり更に膨らみを増した豊満な乳房が上下にバウンドしながら揺れている。
その先端にある少々黒ずみを増した500円玉大の乳輪の中央に、本来であれば腹の子を満たすための器官である乳首が、ピンと固く立って、誰かに吸われるのを今かと待ち望んでいるようだった。
男は本能的に、それにむしゃぶりつかずにはいられなかったようで、両手で乳房をやや乱暴に揉みしだきながら、両方の乳首を交互に満遍なく吸い始める。
その時の男の無防備な表情を見る度に、亜美はいつも内なる母性をくすぐられる気がしていた。
特に妊娠が発覚してからは、それが顕著に表れ始めていた。
この男も、普段はそれなりに立場のある人間なのだろうか。
しかし今この瞬間は、若干鼻の下を伸ばした間抜けヅラをして目の前の乳首をしゃぶり倒す、理性を捨てた只の獣だ。
男が我を忘れ執拗に乳首をこねくり回していたその時、とある異変に気づく。
「お…?おおっ…?!これはっ……?」
男が驚きの声を漏らす。
まるで男の要求が伝わったかのように、亜美の乳首の先からは、やや黄み掛かった液体が漏れ出していた。
乳汁。
それは妊娠中期以降に、乳腺の発達とともに分泌されることがあるもので、母乳とは似て非なるものだった。
現在、妊娠20週目を迎えている亜美のカラダは、日々確実に母になるための準備をしていたのだった。

