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セイドレイ【完結】
第41章 愚かなる兆し
そんな夜伽の幕開けを、マジックミラー越しにモニター室から監視していたのは、本山だった。

「はぁ……」

大きなため息をつき、肩を落とす。
今夜もこれから2時間ほど、肉欲に狂った男達の宴を見せつけられるのだ。

アダルトビデオなどでは決して表現出来ない、本物の臨場感。
そこには台本も演技も無く、暴力に屈し、全てを諦め、合意の無いセックスを強要され続けた少女のリアルな叫びと、喘ぎ。

誰のか分からない子を孕まされても尚、ある時は男達の性欲の捌け口として使われ、またある時は母のように男達の疲れを癒す。

これが、まだ16歳になって間もない少女の、誇張も脚色も無い日常であり、現実だった。

監視を始めた当初こそ、そのあまりの光景に驚きつつ、同時にこの上無い興奮を覚えていた。

だがそれも初めのうちだけだった。
毎晩、使い捨てのボロ雑巾のように床に放置されていく亜美を介抱していると、次第に本山は手放しでこの状況に興奮することが難しくなっていった。

今ならはっきりと言える。
こうした類のものは、妄想だからこそ良いのだ、と。

しかし、言わば特権階級の比率が高い会員達には、本山が抱いているような葛藤は理解できないのだろう。
一人の少女の人生がどうなろうと、彼らの知ったことではないのだ。
彼らは、持たざる者達の人生を養分として、妄想を現実に変える力を持った権力者達なのだから。

本山は、決して褒められた教師では無い。
教育者という立場にありながら、女子生徒のスカートから覗く太ももに欲情し、それをオカズに自慰に耽っていたような男だった。

生意気な生徒に対しては、レイプして屈服させる妄想をすることで日頃の鬱憤を晴らしていた。

しかし、それを頭の中で留めておくことと、実際にしてしまうことの間には天と地程の差がある。

本山とて、そんな当たり前のことは、曲がりなりにも聖職者として理解していたはずだった。

…はずだったのに。

動画をネタに、軽い気持ちで亜美を脅迫してしまったあの日から、本山はその境目を軽々と飛び越えてしまった。

本来、自分が居るべきでは無い世界に、足を踏み入れてしまったのだ。

本山は、男達に代わる代わる尻穴を犯されている亜美の姿を傍観しながら、先日学園の用務員室で田中と交わした会話を思い返していた。
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