パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第44章 鏡

「...あ、今呼び捨てしたね？新堂、って。嫌いなんだ？新堂さんのこと」

「ちっ...違います.......もちろん...好き.....では無いですけど.....」

「あはは！正直なんだね亜美は。じゃあ誰が好きなの？院長？？亜美はああいうのが好みなんだ。まぁ悪くは無いよね。男！って感じでさ」

「は...はい...？？」

「会員さん達の顔も資料でざっと見たけどさ、みんな顔が...ちんちんに見えちゃう。あは！笑っちゃうよね。どいつも男性ホルモン出まくりって感じでさぁ。でもああいうのに好き放題汚されるからいいんだよなぁ...ゾクゾクしちゃうよね」

「あ、あの...一体何の話を.....？」

先程のゲームの話といい、亜美は菅原の掴みどろこの無さに首を傾げた。
ただ一つ言えることは、菅原は他の男達とは何かが違う、ということ。

「...まぁとにかくさ、やってみようよ、ゲーム。君もこんな地下室に閉じ込められてたら気が滅入るでしょ？ルールは簡単。僕が指示した男を君が誘惑してセックスを持ちかける。で、もしそれを拒否する男が現れたら君の勝ち。拒否されない限りそれを繰り返す。どう？自惚れちゃんじゃない所を、僕に証明して見せてよ」

「...そ、そんなっ.....もし、大ごとにでもなったら...それに...関係無い人をこれ以上巻き込むのは.....」

「えー、ノリ悪いなぁ。じゃあさ、こうしよ？僕が負けたら、君の願いを何かひとつ叶えてあげるよ。あ、ここから逃げたいっていうのはナシね」

「私の...願い.....？」

亜美は何故その時、菅原の言うことを真に受けたのかは分からない。
菅原は他の男達と比べて異質ではあるにせよ、新堂側に着いている人間には違いないのだ。

願い。
言い換えればそれは期待とも言える。
そんなもの、とうの昔に忘れたはずだったーー。


「.....菅原さんは、私の赤ちゃんを...取り上げてくれるんですよね...？」

「ん？まぁ...今のところその予定だけど...それがどうしたの？」

「私...私の願いは、この子を無事に出産すること、それだけです。他には何も望みません。...だから、もし...もしそのゲームに私が勝ったら...........」