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セイドレイ【完結】
第45章 男達の晩夏

「...すまない。どれもこれも、全ての責任はワシにある。健一と慎二、そして御二方...ワシのチンケな欲望に巻き込んでしまって申し訳無い。この通りだ。良ければ力を貸して欲しい」
雅彦は4人に頭を下げた。
「...具体的に...何をすれば?」
本山が雅彦に問いかける。
「...ああ。まず本山先生は監視のついでに、地下室のこれまでの録画データを別の媒体へコピーして欲しい。だが、絶対に怪しまれないように。慎二はそのデータを受けて、会員の洗い出しをして欲しいんだ。できるだけでいい。会員の詳細情報はワシも途中までしか知らんのでな。そして、会員毎に編集した映像を、いつでも『セイドレイ』にアップできるように準備だけしておいてくれ。それが新堂との交渉の切り札となる」
慎二と本山は顔を見合わせて頷く。
「...続けて、健一。お前は、婚約者である律子さんにうまく取り入って、城島不動産の関連企業や団体の情報を洗って欲しい。恐らくだが、地下室ビジネスの隠れ蓑になっている存在があるはずだ。事業所を持たない代表だけの子会社や、何やら怪しげな団体があればそれをワシに教えてくれ。やれる範囲でいい。そして、田中さん。貴方はまず学校で、新堂の直近のスケジュールを確認。そして、この辺りから少し離れた場所にマンスリー契約が出来るマンションを探して、契約をお願いしたい。金はワシの方で出す。亜美を匿うシェルターとして利用したい。皆、無理を強いて申し訳無いが、できるだけ慎重かつ迅速に、そして亜美に負担をかけずに事を進めるためだ」
「亜美ちゃんの...シェルター?」
田中が不思議そうな顔でそう呟く。
「ああ。なるべく早く証拠を揃えたら、先にあの地下室から亜美を脱出させる。いや...これは奪還、だな。亜美を...取り戻すんだ」
雅彦の目に再び生気が宿るのを、息子である健一と慎二は感じ取っていた。
「...そんなに、うまく行くかな?仮に亜美を無事に脱出させられたとして、そんなことになれば俺達が疑われるのは目に見えてる。新堂のおっさんなら、またとんでもないことを言い出しかねない。それに酒井って奴の後ろ盾がある以上、こっちが不利なのには違いないぜ...?」
慎二が不安を口にする。
雅彦は4人に頭を下げた。
「...具体的に...何をすれば?」
本山が雅彦に問いかける。
「...ああ。まず本山先生は監視のついでに、地下室のこれまでの録画データを別の媒体へコピーして欲しい。だが、絶対に怪しまれないように。慎二はそのデータを受けて、会員の洗い出しをして欲しいんだ。できるだけでいい。会員の詳細情報はワシも途中までしか知らんのでな。そして、会員毎に編集した映像を、いつでも『セイドレイ』にアップできるように準備だけしておいてくれ。それが新堂との交渉の切り札となる」
慎二と本山は顔を見合わせて頷く。
「...続けて、健一。お前は、婚約者である律子さんにうまく取り入って、城島不動産の関連企業や団体の情報を洗って欲しい。恐らくだが、地下室ビジネスの隠れ蓑になっている存在があるはずだ。事業所を持たない代表だけの子会社や、何やら怪しげな団体があればそれをワシに教えてくれ。やれる範囲でいい。そして、田中さん。貴方はまず学校で、新堂の直近のスケジュールを確認。そして、この辺りから少し離れた場所にマンスリー契約が出来るマンションを探して、契約をお願いしたい。金はワシの方で出す。亜美を匿うシェルターとして利用したい。皆、無理を強いて申し訳無いが、できるだけ慎重かつ迅速に、そして亜美に負担をかけずに事を進めるためだ」
「亜美ちゃんの...シェルター?」
田中が不思議そうな顔でそう呟く。
「ああ。なるべく早く証拠を揃えたら、先にあの地下室から亜美を脱出させる。いや...これは奪還、だな。亜美を...取り戻すんだ」
雅彦の目に再び生気が宿るのを、息子である健一と慎二は感じ取っていた。
「...そんなに、うまく行くかな?仮に亜美を無事に脱出させられたとして、そんなことになれば俺達が疑われるのは目に見えてる。新堂のおっさんなら、またとんでもないことを言い出しかねない。それに酒井って奴の後ろ盾がある以上、こっちが不利なのには違いないぜ...?」
慎二が不安を口にする。

