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第46章 日記

日記を読みながら、貴之は記憶を辿る。

転校初日、亜美に一緒に帰ろうと声をかけた日のことだ。
今でも鮮明に覚えている。

思えばあの時、不審者の見回りだと言う本山に会った。
亜美は放課後に『奉仕活動』をしていると言っていたが...それがまさかそういう意味だったとは。

武田家の男達や、『セイドレイ』についての言及もある。
そして彼らとのセックスの記録ーー。

ただ帰る方向が同じだった、という理由で声をかけたその少女は、誰にも言えない秘密を、この日記の中だけに吐露していたということなのか。



【9月〇日】
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お昼休み、校舎希望の棟
本山先生
膣内に1回

先生に、昨日水野くんと一緒に下校していたところを
見られてしまう
やっぱり、私は運が悪いのか...

昨日は、水野くんのことを遠ざけなきゃと思っていたのに
何故か今日、一緒に帰ろうと私から声を掛けてしまった

何やってるんだろう...私
彼の笑顔を見ると、なんだかほっこりする
こんな気持ちになったのは初めてかもしれない

どうしていいか分からない
：
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【9月〇日】

昨夜の客:新垣太蔵(市議会議員) 20:30～23:00
口に2回
膣内に3回

昨夜は千佳ちゃんのお父さんが来た
相変わらず千佳ちゃんの愚痴を言いながら
私のことを犯してくる...

そんな気まずい次の日に
千佳ちゃんから水野くんとの関係について
問い詰められてしまう
千佳ちゃんは水野くんのこと、好きなんだよね...

私、嫌な女だ
最低な女
そんなことがあった直後に
水野くんから告白されてOKしてしまった
公園でキスをした
すごくドキドキした

私にとって、初めての彼氏ができた記念すべき日
トメさんも喜んでくれている
本当は嬉しいはずの日

だけど本当の私は、違う...
千佳ちゃんのお父さんに犯された次の日に
千佳ちゃんの好きな人とキスをしてしまう
そんな女だ

本当は水野くんの彼女になる資格なんてない
最低な汚れた女なのに

好き、ってことがどういうことなのか
未だによく分からない
でも水野くんは、なんだかあったかい
それが好きってことなのかな...？

よく分からないままOKしてごめんなさい

めちゃくちゃだけど
でも
嬉しかった

私を好きになってくれてありがとう

本当の私は絶対に知られたくない...