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セイドレイ【完結】
第8章 終わりの始まり
けたたましいクラクションの音の音とともに、目の前を車が走り去っていく。
「いやぁっ!!離してぇ!!離してよぉっっ!!!!」
必死の抵抗もむなしく、男3人がかりで取り押さえられた亜美は、屋敷へと連れ戻されてしまう──。
屋敷の中でも叫びながら暴れ回る亜美。
「おいっ!お前らちょっと、ここ押さえてろっ!!」
雅彦は息子2人に、亜美に壁に手をつかせた状態で押さえつけるように命じた。
「いやぁ…!離してぇぇぇぇ……ああっ!」
雅彦はそのまま立ちバックの体位で、なんと亜美の膣穴に肉棒を挿入したのだった。
「あぁぁ…いやぁん……はぁ……んっ…んんっ…──」
すると、不思議と亜美は抵抗をやめ、乱れていた呼吸が少しずつ治まっていく。
「やっと落ち着いたか…」
雅彦はそう言うと、ゆっくり腰を前後しながらピストンをはじめた。
「亜美…もう何も考えるな……お前は何も考えなくていいんだ…忘れろ。父親のことも母親のことも…」
次第に腰の動きを早めていく。
「お前にはもうワシしかおらん。分かるな?さぁ、もうつまらん意地を張るのはやめろ…」
こんな時でさえ、亜美は雅彦のリズムに合わせて腰を振り、膣を収縮させてしまう。
「ほら、今でもこうして腰をくねらせては、ワシを悦ばせてるじゃないか。これがお前の本当の姿なんだ…認めろ…認めたら楽になる……」
(これが…本当の……私…────)
「何も心配しなくていい…何度誰の子を孕もうが、ワシが処置してやる…だからなにもかも忘れてワシに喰らいつけっ!」
(ああ…そっか…。ぜんぶお父様が何とかしてくれるんだ…──)
亜美はこの時、何を思ったのだろう。
すでに妊娠してしまった今、妊娠することへの恐怖から解放されたのか。
そして雅彦の言葉に、自分を苦しめていた "もう一人の自分" こそが本当の自分なのだと思い知らされ、張り詰めていた糸が切れてしまったのか──。
亜美はこれまでの葛藤を打ち消すかのように、自ら腰を振り始めた。
今までの、どんな時より、いやらしく、艶めかしく。
「おとう……さまぁ…っ、おとうさまぁ…──」
その呼び名を口に出すたびに、カラダの奥底から快感のマグマが押し寄せてくる。
何も考えるな──。
もっと早くこうすればよかったのかもしれない──と、亜美は腰を振り続けた──。