この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
セイドレイ【完結】
第49章 業火
「ハァッ...ハァッ.....亜美、大丈夫か...?すまんな、もう少しだけワシに付き合ってくれっ...」

雅彦は寝室に入ると、書斎として利用していた机の引き出しを開け、その中から『封の切られた一通の封筒』を取り出す。

この封筒の中身を、以前から度々眺めていた雅彦。
亜美にそれを見つかりそうになると、咄嗟に引き出しの奥に仕舞い込んで隠していた、あの封筒だ。

雅彦はその封筒を握り締め、外へと脱出した。




一方、燃え盛る炎に包まれた地下室ではーー。

「...あーあー。だから僕...こんなキャラじゃ無いって言ったのに...」

菅原はひとり床に寝転び、そんなことをボヤく。

「最後にいい人やろうとしたけど...やっぱりダメだったみたい。罰って当たるんだなぁ...。まさかあんなとこに脱出口があるなんて...ははっ...笑っちゃうよね.....カッコ悪いったらありゃしないよ...」


そこに新堂と酒井の姿は無かった。
元々、この地下は武田家が代々貯蔵庫として使用してきたスペースを改装したもの。
リフォームするにあたり、2つあった入口をもしものためにと残していた。
その入口がちょうど、新堂と酒井の背面の壁に通じていたのだ。

新堂と酒井の2人は火の手が及ぶギリギリのところで、そこから地上へと脱出してしまったようだ。

菅原は自分の命と引き換えに2人を道ずれにしようとしたが、それはあえなく失敗に終わってしまったのだ。



「僕はずっと.....生まれ変わりたかったんだ。いや.....生まれ直したかったのかもしれないね.....」

薄れ行く意識の中、菅原はそんなことを思う。

「...もう一度.....もう一度やり直せるなら...今度は女の子がいいな。そうだな.....亜美のお腹の中に生まれ変わって.......あんな風な...............」
/903ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ