パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第50章 セイドレイ

タイトルに書かれた氏名と、その動画に登場する男は基本的に一対一になっており(複数人登場する際は重複も見られる)、まずこの時点で少なくとも51人の男が少女Aと性的関係にあったことが伺える。

男達の肩書きはそれぞれ、官僚、政治家、医者、弁護士、企業経営者、メディア関係...等と多岐に渡るが、どれも社会的地位が高い者ばかりだった。
故に、一般的に顔と名を知られている者も多く存在していたことが、事件発覚のきっかけになったのは言うまでも無い。

全ての動画には、少女Aの実名と年齢、そして動画内で行われている行為が監禁による強要であること、更にはこれらの行為がどこで行われているかの所在地が明記されたテロップが挿入されていた。(以下、動画内より抜粋。少女Aの氏名は伏せ字)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私は〇〇〇〇(16)
これらの男達によって地下室に監禁され
長きに渡り性的暴行、強姦の被害に遭っています
現在妊娠もしています
場所は、〇〇県〇〇区
産婦人科『武田クリニック』の院長宅です

皆さんの力が必要です
どうか、私をこの籠城から救ってください

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これを見た視聴者達は、情報の具体性及び信憑性から、これらの動画が創作やイタズラ目的で投稿されたものでは無く、少女AがSOSを発信しているのでは無いかと推測する。

動画公開から数時間が経過した頃には、既にこの件についてネット上では炎上の火種が徐々に燻り始めた。

某巨大掲示板では、動画に映る男達の姿のキャプチャを元に、人物を特定する検証作業が見られ始め、その他SNSでもこれら動画についての情報が拡散され始める。

その影響で動画サイト『セイドレイ』は過去に類を見ないアクセス数を記録し、それまで一部の性的倒錯者だけで賑わっていたサイトが一般の目に触れることとなった。

事件発覚までの3日間のうちに、警視庁には通報が相次ぎ、また、動画に登場していたとみられる人物が所属する企業や団体、個人が開設しているSNS等にはこの件を追及する電話や書き込みが殺到するなどの事態にまで発展した。

事態を重く見た警視庁サイバー犯罪対策課と捜査一課は、発覚当日の30日に捜査に着手。
その際、少女Aの元交際相手を名乗る少年Mが、情報提供として証拠品を所持し〇〇署の相談窓口へ現れた。