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セイドレイ【完結】
第50章 セイドレイ

この新堂と雅彦は旧知の仲であり、少女Aが光明学園にすんなり編入できたのも、理事長である新堂の口利きによるものだった。
雅彦は、少女Aを引き取ることが決まって間もなく、新堂に少女Aの存在を明かし、それを利用した「売春ビジネス」の話とその資金協力を持ちかけた。
その「売春ビジネス」とは、利用者から「年会費」という名目で金銭を受け取り、その見返りとして少女Aに性的サービスを行わせるというもの。
雅彦は自宅の地下を専用の部屋として改装し、そこで新堂の人脈によって集められた「会員」と呼ばれる男達に対して、少女Aは性的行為を強要されていたのだ。
新堂は、その地下室のリフォーム資金の出資や会員を勧誘する存在として、いわばビジネスパートナーという位置づけだったのだろう。
この時、雅彦は病院経営が傾いていたこともあり、それを立て直す資金調達の意味合いもあったとされている。
すなわち、雅彦は当初から少女Aを強姦目的と、この闇のビジネスに利用するために引き取ったのである。
『セイドレイ』に投稿されていた動画は、全てこの地下室に置かれた監視カメラで撮影されたものだった。
つまり、あの動画に収められた性行為は合意の元などでは無く、未成年を買春し、それを強要していたという事実を裏付けるものだったのである。
事件後、各マスコミ、新聞、メディアはこぞってこのスキャンダラスな事件を大々的に報道した。
しかし、事件の全容が明るみになるにつれ、その勢いは急激に沈静化して行く。
いわゆる、報道規制が敷かれたのだ。
表向きは、事件の内容が未成年への監禁・強姦ということで、被害者の少女Aに配慮したものとされていたが、実情は違う。
この「売春ビジネス」に関与していた者達が、社会的影響力の高い者達ばかりであったということ。
テレビ関係を例に取れば、スポンサー企業の代表やコメンテーターとして番組出演していた者が容疑者の中に含まれていたという理由からだった。
またこの事件は、警視庁にとっても耳が痛いものとなる。
容疑者の中に、身内である警視庁公安部、酒井学警部(40)の名前があったからだ。
事件後、警視庁は緊急記者会見を開き、あくまでこの事件は酒井が個人的に関与していたものとして、警視庁との関連を否定、一日も早い事件の全容解明に努めるとした。
雅彦は、少女Aを引き取ることが決まって間もなく、新堂に少女Aの存在を明かし、それを利用した「売春ビジネス」の話とその資金協力を持ちかけた。
その「売春ビジネス」とは、利用者から「年会費」という名目で金銭を受け取り、その見返りとして少女Aに性的サービスを行わせるというもの。
雅彦は自宅の地下を専用の部屋として改装し、そこで新堂の人脈によって集められた「会員」と呼ばれる男達に対して、少女Aは性的行為を強要されていたのだ。
新堂は、その地下室のリフォーム資金の出資や会員を勧誘する存在として、いわばビジネスパートナーという位置づけだったのだろう。
この時、雅彦は病院経営が傾いていたこともあり、それを立て直す資金調達の意味合いもあったとされている。
すなわち、雅彦は当初から少女Aを強姦目的と、この闇のビジネスに利用するために引き取ったのである。
『セイドレイ』に投稿されていた動画は、全てこの地下室に置かれた監視カメラで撮影されたものだった。
つまり、あの動画に収められた性行為は合意の元などでは無く、未成年を買春し、それを強要していたという事実を裏付けるものだったのである。
事件後、各マスコミ、新聞、メディアはこぞってこのスキャンダラスな事件を大々的に報道した。
しかし、事件の全容が明るみになるにつれ、その勢いは急激に沈静化して行く。
いわゆる、報道規制が敷かれたのだ。
表向きは、事件の内容が未成年への監禁・強姦ということで、被害者の少女Aに配慮したものとされていたが、実情は違う。
この「売春ビジネス」に関与していた者達が、社会的影響力の高い者達ばかりであったということ。
テレビ関係を例に取れば、スポンサー企業の代表やコメンテーターとして番組出演していた者が容疑者の中に含まれていたという理由からだった。
またこの事件は、警視庁にとっても耳が痛いものとなる。
容疑者の中に、身内である警視庁公安部、酒井学警部(40)の名前があったからだ。
事件後、警視庁は緊急記者会見を開き、あくまでこの事件は酒井が個人的に関与していたものとして、警視庁との関連を否定、一日も早い事件の全容解明に努めるとした。

