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セイドレイ【完結】
第50章 セイドレイ

初公判すらまだ行われていない事件で、被害者に直接取材をするということが簡単では無いことはもちろん分かっている。
しかし、楓はどうしてもこの事件について書きたかった。
いや、書かなくてもいい。
せめて、手紙でもメールでもいいからその『高崎亜美』という少女本人から発せられた言葉を聞いてみたかったのだ。
「...さて、と。そろそろ仕事しなくちゃ。まずはメールの確認、と.....」
楓は、大量に届いている仕事用メールアドレスの受信箱を一件ずつ確認して行く。
「...ちょっとまた最近、迷惑メールが増えて来たわね。ったく、めんどくさいったらありゃしないわ...」
必要なメールに次々と返信をしていると、新たに一件のメールが届く。
「...ん?誰だっけ、これ...」
新しく受信したそのメールを開くと、楓は驚きの表情を見せる。
「うっそ.....え?えええっ!???これほんとに??やだうそ...えー!?信じられない.....」
楓がそう騒ぐのも無理はない。
そのメールの差出人は『高崎亜美』の弁護人からであり、取材を許可するとの内容だったのだ。
楓は立ち上がり、髪を掻き上げながら部屋の中をうろちょろする。
取材を申し込んだのは自分であるにも関わらず、動揺を隠せない。
「落ち着けー私。...大丈夫。大丈夫よ。私なら絶対に大丈夫。絶対に絶対大丈夫よ」
楓はそう自分に言い聞かせると、言葉を選ぶように慎重にメールの返信を作成する。
文字を入力する手が震えている。
こんなことは、この仕事に就いてから初めてのことだ。
どうして取材のOKが出たのかは全くもって分からない。
もしかしたら、他の作家にもOKが出ているかもしれない。
しかし、当たり前のことだが、その少女は実在しており、楓からの取材を受けることを了承したのだ。
「...よし。誤字は無いわね?文面も長過ぎず短過ぎず...これくらいがちょうどいいわよね。あぁ...どうしよう...なんだか緊張してきたわ...えーい!ウダウダ言っててもしょうがないわ!送...信!...あー!送っちゃった、送っちゃったわ私...怖っ!この仕事怖いわっ!もうやだー...」
楓はスマホを胸に抱き、弁護人から次の返信が来るのを待っていたーー。
しかし、楓はどうしてもこの事件について書きたかった。
いや、書かなくてもいい。
せめて、手紙でもメールでもいいからその『高崎亜美』という少女本人から発せられた言葉を聞いてみたかったのだ。
「...さて、と。そろそろ仕事しなくちゃ。まずはメールの確認、と.....」
楓は、大量に届いている仕事用メールアドレスの受信箱を一件ずつ確認して行く。
「...ちょっとまた最近、迷惑メールが増えて来たわね。ったく、めんどくさいったらありゃしないわ...」
必要なメールに次々と返信をしていると、新たに一件のメールが届く。
「...ん?誰だっけ、これ...」
新しく受信したそのメールを開くと、楓は驚きの表情を見せる。
「うっそ.....え?えええっ!???これほんとに??やだうそ...えー!?信じられない.....」
楓がそう騒ぐのも無理はない。
そのメールの差出人は『高崎亜美』の弁護人からであり、取材を許可するとの内容だったのだ。
楓は立ち上がり、髪を掻き上げながら部屋の中をうろちょろする。
取材を申し込んだのは自分であるにも関わらず、動揺を隠せない。
「落ち着けー私。...大丈夫。大丈夫よ。私なら絶対に大丈夫。絶対に絶対大丈夫よ」
楓はそう自分に言い聞かせると、言葉を選ぶように慎重にメールの返信を作成する。
文字を入力する手が震えている。
こんなことは、この仕事に就いてから初めてのことだ。
どうして取材のOKが出たのかは全くもって分からない。
もしかしたら、他の作家にもOKが出ているかもしれない。
しかし、当たり前のことだが、その少女は実在しており、楓からの取材を受けることを了承したのだ。
「...よし。誤字は無いわね?文面も長過ぎず短過ぎず...これくらいがちょうどいいわよね。あぁ...どうしよう...なんだか緊張してきたわ...えーい!ウダウダ言っててもしょうがないわ!送...信!...あー!送っちゃった、送っちゃったわ私...怖っ!この仕事怖いわっ!もうやだー...」
楓はスマホを胸に抱き、弁護人から次の返信が来るのを待っていたーー。

