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セイドレイ【完結】
第50章 セイドレイ
3日後、楓は大学病院に訪れていた。
ここの東病棟の個室に、あの少女が入院しているという。

「産婦人科...なのね」

フロアガイドを確認し、少女が入院している病棟が産婦人科であることを知る。

事件当時、少女が妊娠していたという事実はもちろん知っていた。
詳しい週数などは分からないし、当然その後どうなっているのかも全く分からない。

弁護人からは、取材には弁護人も同席するということ、少女の負担を考えとりあえず今回の取材は1時間を厳守して欲しいとの通達があった。

「(5分だって私は構わないわ...)」

楓に緊張が走る。
エレベーターに乗り、当該階に到着すると、指定された病室へと向かう。

「ここね...」

楓は大きく深呼吸をして、病室のドアをノックした。

「...すいません。私、14時から取材をさせていただく月島楓と言います。中に入らせていただいてもよろしいでしょうか?」

しばらく間を置き、病室の中から「どうぞ」という女性の声が聞こえてくる。

楓は息を飲み、ゆっくりと静かにドアを開けた。

「失礼...します...」

「...はじめまして。私が弁護人の庄司千夏です。よろしくお願いします」

「あっ...はい!はじめまして。つ、月島楓です。えっと...名刺、名刺.....」

ベッドの横には、少女の弁護人が立っていた。
お互いに名刺交換をする。

「...こちらが、被害者の高崎亜美さんです」

「...こんにちは。は、はじめまして...高崎亜美です...」

弁護人に紹介され、今にも消え入りそうな声でそう挨拶を返す少女。

「こちらこそはじめましてっ!月島楓です。今日は本当に...ありがとう」

楓も挨拶を返すと、弁護人がこう言った。

「...すいません。今日は私も取材に同席するつもりだったんですが...どうしても、亜美ちゃんがあなたと2人で話したいと言うので私は席を外します。その代わり、お二人の会話は全て録音させていただきます。多分、そちらはそちらで録音されると思いますけど...。1時間後、またここへ戻って来ますので、それまで取材なさってください。その後、私もちょっとお話したいのですが、お時間大丈夫ですか?」

「はっ...はい!全くもって構いませんっ...!お気遣い、感謝致します...」

「...では、一旦失礼させていただきますね」
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