この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
セイドレイ【完結】
第9章 盟友

♢♢♢

雅彦と新堂によって秘密裏に進められる計画。
当然、なにも知らされていない亜美は、今眺めているこの地下室がまさかその計画の "舞台" になろうとは──思いもしていなかった。

そのとき──。


「…高崎くん。夏休みは充実しているかい?」


亜美の背後から、そうたずねてくる男の声がする。
どこか聴き覚えのある声。
おそるおそる振り返った亜美は、そこに立っていた男の姿に驚愕する。

「…あっ…あなたはっ…?!どうしてここにっ…?」

「やぁ。直接話すのは初めてだね?」

男はそう言いながら亜美に歩み寄ると、サッと右手を差し出す。

「"新堂" です。よろしく」


(一体っ…どういうことっ…?)


なぜ、学園の理事長である新堂がここに居るのか、亜美には事態がまったく飲み込めない。

「ほら、ちゃんと挨拶しないか」

うろたえる亜美を雅彦がそう急かした。
亜美はわけも分からぬまま、新堂に右手を差し出す──。

「た、高崎…亜美です…」

「堅苦しいことはいいよ。とりあえず立ち話も何だし、座ろうか」

3人は地下室に置かれている椅子に腰掛け、小さなテーブルを囲んだ。


「…まぁ話には聞いてると思うが、君のおじさん…雅彦と私は中学からの同級生でね…失礼」

新堂が煙草に火をつけ、話を続ける。

「フッ…──いろいろあって君もこの家に来たようだが。ご両親のことは本当に残念だったね。で…ここでの暮らしはどうだい?」

「……」

「はは、つまらん質問だったな。悪かったよ」

このとき、亜美は確信する。
目の前の男は、この屋敷で自分がどんな扱いを受けているかを知っている、と──。

たしかに、雅彦と新堂がつながっているかもしれないことは予測していた。
だから学校にも逃げ場がなかった。
でもまさか、万が一にも──自分がこの屋敷で男たちに何をされているかまで──その事実が第三者に漏れることなど、想像もしていなかったのだ。

亜美は、止まっていた時間が急速に回り出すのを感じていた。


「まあ前置きはほどほどにして…今日は君に……亜美に、お願いがあって来たんだ」


(おねがい……──?)


/903ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ