この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
セイドレイ【完結】
第53章 落日

翌朝ーー。
子供達より一足先に家を出る健一を、亜美は玄関で見送る。
「はい、健一さん。お弁当」
靴を履き終えた健一に愛妻弁当を渡す亜美。
「...ありがとっ!今日は何かなー?ママのお弁当うまいから。会社でも皆から羨ましがられるんだ」
「う、嘘?も~恥ずかしい...全然大したことないのに...」
「本当本当。それに、なんでお前があんな美人の嫁さん捕まえたんだ~って。はは。本当そうだよな...。じゃ、ママ。んー...」
行ってきますのキスをせがむ健一に、亜美は応じる。
「ん.....」
「.....ねぇマッマ...今日もお仕事頑張るから...夜はおっぱぃしていい...?」
「...ふふっ...もぉ。はいはい、分かりました。お仕事頑張ってね」
「よっしゃ!今日も頑張れる気がしてきたっ!...あ、そういや今日、ママは面接だったけ?」
「あ...うん。まだどうなるか全然分からないけど...」
「...そっか。まぁ、ママなら大丈夫!そんな焦る必要も無いしね。また帰ったらどうだったか教えてな。じゃ、ママも頑張って!行ってきまーす!」
「は~い。行ってらっしゃい...」
(さて、と...)
亜美は健一を見送ると、子供達に朝ごはんを食べさせ、学校へと送り出す。
どこの家にもある、慌ただしい朝の風景。
特に今日、亜美はとある面接を控えていたため、いつも以上に家事をフルスピードで行っていた。
「...よし、洗濯物は干したし、慎二さんのご飯も用意したし...そろそろ準備しなきゃ」
亜美は白いブラウスに袖を通し、黒のスカートスーツに身を包むと、髪を後ろで一つ縛りにした。
時期的なこともあり、その姿は初々しい新社会人のように見える。
支度を済ませ、亜美が家を出ようとしていると、ようやく目を覚ました慎二が2階から下りてくる。
「...あれ?あ、そっか...今日は面接なんだっけ」
「あっ...慎二さんおはようございます!そうなんです。今から行ってきますね。ご飯、テーブルの上に置いてあるので...」
「あ...りがとう。...頑張ってね」
「はいっ。慎二さんもお仕事頑張ってください。では、行ってきます...!」
亜美はそう言うと、颯爽と玄関を出て行った。
子供達より一足先に家を出る健一を、亜美は玄関で見送る。
「はい、健一さん。お弁当」
靴を履き終えた健一に愛妻弁当を渡す亜美。
「...ありがとっ!今日は何かなー?ママのお弁当うまいから。会社でも皆から羨ましがられるんだ」
「う、嘘?も~恥ずかしい...全然大したことないのに...」
「本当本当。それに、なんでお前があんな美人の嫁さん捕まえたんだ~って。はは。本当そうだよな...。じゃ、ママ。んー...」
行ってきますのキスをせがむ健一に、亜美は応じる。
「ん.....」
「.....ねぇマッマ...今日もお仕事頑張るから...夜はおっぱぃしていい...?」
「...ふふっ...もぉ。はいはい、分かりました。お仕事頑張ってね」
「よっしゃ!今日も頑張れる気がしてきたっ!...あ、そういや今日、ママは面接だったけ?」
「あ...うん。まだどうなるか全然分からないけど...」
「...そっか。まぁ、ママなら大丈夫!そんな焦る必要も無いしね。また帰ったらどうだったか教えてな。じゃ、ママも頑張って!行ってきまーす!」
「は~い。行ってらっしゃい...」
(さて、と...)
亜美は健一を見送ると、子供達に朝ごはんを食べさせ、学校へと送り出す。
どこの家にもある、慌ただしい朝の風景。
特に今日、亜美はとある面接を控えていたため、いつも以上に家事をフルスピードで行っていた。
「...よし、洗濯物は干したし、慎二さんのご飯も用意したし...そろそろ準備しなきゃ」
亜美は白いブラウスに袖を通し、黒のスカートスーツに身を包むと、髪を後ろで一つ縛りにした。
時期的なこともあり、その姿は初々しい新社会人のように見える。
支度を済ませ、亜美が家を出ようとしていると、ようやく目を覚ました慎二が2階から下りてくる。
「...あれ?あ、そっか...今日は面接なんだっけ」
「あっ...慎二さんおはようございます!そうなんです。今から行ってきますね。ご飯、テーブルの上に置いてあるので...」
「あ...りがとう。...頑張ってね」
「はいっ。慎二さんもお仕事頑張ってください。では、行ってきます...!」
亜美はそう言うと、颯爽と玄関を出て行った。

