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セイドレイ【完結】
第53章 落日

聞き覚えのあるその声に、亜美は一瞬自分の耳を疑う。
「...どっ...どうしてっ...あなたがっ.....?」
亜美は、そびえ立つような長身のその男を見上げる。
「うっひょー相変わらずエッロいカラダしてんなぁ?そそるぜ~。あ、久しぶり。俺のこと覚えてるかい?ま、忘れたとは言わせねーけどなぁ」
忘れろという方が無理だろう。
その男の名は、酒井学。
新堂の右腕として暗躍していた、あの酒井だった。
亜美の表情が一瞬にして青ざめる。
「まぁそんな顔すんなって。せっかく久々に再会できたってーのに...なぁっ!!」
酒井はそう言いながら、大きく拳を振り上げる。
「きゃっ...!」
亜美は反射的に腕で顔を守る。
歯を食いしばり衝撃に備えていると、ほどなくして聞こえてきたのは酒井の笑い声だった。
「...はっはっはっ!冗談だよ、冗談!もう昔みたいに殴ったりしねぇから安心しろ?」
一瞬にして、その場の空気が凍り付く。
木下を含めた4人の男達は、酒井の異様な雰囲気に圧倒され、ただ固唾を飲んで見ているしかなかった。
「あー、坊ちゃん達?遅くなって悪かったなぁ。ま、その分愉しめただろ?...へぇ。プロジェクターか。ガキのクセに良いもん持ってんじゃん」
酒井がそう木下らに話しかけるも、誰一人としてそれに応えるものはいない。
「...なんだ?近頃の若モンはおとなしいなぁ。そんなんじゃ女に舐められっぞー?まぁもっとも、この女はお前らの手に負えるようなタマじゃねぇけどな。なぁ?亜美ちゃんよぉ...」
「...どう...して?あなたが...ここにっ...?」
「...おう。まぁ簡単に言うと、おたくの社長さんから連絡もらったんだよ。俺らさぁ、あの事件のせいで色んなもん失ったろ?だから一部の会員は未だに繋がってて、仕事紹介し合ったりして助け合ってるっつーわけ。ま、俺が声かけてもらったんは最近だけどね」
「そ、そんなっ...いつ...?」
「お前が面接受けた直後かなぁ?大川の野郎、会員の時はドケチだし人付き合いも悪かったけど、今の会社の社長やれてんのもその繋がりのおかげだからか、だいぶ人が変わったようだ。まぁケチなのは相変わらずだけどな。俺も最初はびっくりしたぜ?お前が大川の下で働くことになった、って聞いた時は。しかもレイプされた後にも関わらず、自分の意思で」
「...どっ...どうしてっ...あなたがっ.....?」
亜美は、そびえ立つような長身のその男を見上げる。
「うっひょー相変わらずエッロいカラダしてんなぁ?そそるぜ~。あ、久しぶり。俺のこと覚えてるかい?ま、忘れたとは言わせねーけどなぁ」
忘れろという方が無理だろう。
その男の名は、酒井学。
新堂の右腕として暗躍していた、あの酒井だった。
亜美の表情が一瞬にして青ざめる。
「まぁそんな顔すんなって。せっかく久々に再会できたってーのに...なぁっ!!」
酒井はそう言いながら、大きく拳を振り上げる。
「きゃっ...!」
亜美は反射的に腕で顔を守る。
歯を食いしばり衝撃に備えていると、ほどなくして聞こえてきたのは酒井の笑い声だった。
「...はっはっはっ!冗談だよ、冗談!もう昔みたいに殴ったりしねぇから安心しろ?」
一瞬にして、その場の空気が凍り付く。
木下を含めた4人の男達は、酒井の異様な雰囲気に圧倒され、ただ固唾を飲んで見ているしかなかった。
「あー、坊ちゃん達?遅くなって悪かったなぁ。ま、その分愉しめただろ?...へぇ。プロジェクターか。ガキのクセに良いもん持ってんじゃん」
酒井がそう木下らに話しかけるも、誰一人としてそれに応えるものはいない。
「...なんだ?近頃の若モンはおとなしいなぁ。そんなんじゃ女に舐められっぞー?まぁもっとも、この女はお前らの手に負えるようなタマじゃねぇけどな。なぁ?亜美ちゃんよぉ...」
「...どう...して?あなたが...ここにっ...?」
「...おう。まぁ簡単に言うと、おたくの社長さんから連絡もらったんだよ。俺らさぁ、あの事件のせいで色んなもん失ったろ?だから一部の会員は未だに繋がってて、仕事紹介し合ったりして助け合ってるっつーわけ。ま、俺が声かけてもらったんは最近だけどね」
「そ、そんなっ...いつ...?」
「お前が面接受けた直後かなぁ?大川の野郎、会員の時はドケチだし人付き合いも悪かったけど、今の会社の社長やれてんのもその繋がりのおかげだからか、だいぶ人が変わったようだ。まぁケチなのは相変わらずだけどな。俺も最初はびっくりしたぜ?お前が大川の下で働くことになった、って聞いた時は。しかもレイプされた後にも関わらず、自分の意思で」

