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セイドレイ【完結】
第53章 落日

そんな折、ふとテレビに映し出されたニュースのテロップに目が止まる。
『月島楓 レズビアンであることを公表』
「え...嘘っ.....」
亜美は画面を食い入るように眺める。
芸能リポーターの話によれば、楓には現在5才年下のパートナーが居るとのこと。
ずっと隠してきたが、公表することで同じ境遇の方の励みになれば、とのコメントを発表したそうだ。
するとその時、亜美のスマホに着信が入る。
楓からだった。
「...もっ、もしもしっ?亜美ですっ...あのっ、今ちょうどテレビで、楓さんのニュースを見ててっ...」
『あーそうそう!もしかして見てるかなぁ、って。びっくりさせちゃったら悪いかなぁ...って思って電話したのよ。ごめんね、別に隠してたわけじゃ無いんだけど、わざわざ言うのも変かなぁって...』
「い、いえ...そんな、謝らないでくださいっ!すっ...すごく素敵なことって言うか...うまく言えないんですけどっ...なんか、楓さんが幸せなのが、私も嬉しいって言うか...」
『あれー?てっきりヤキモチ焼いてくれるんじゃないかと思ってたんだけどぉー...なーんてね。ありがとう。近々会わない?私のパートナーも紹介したいしさ』
「い、いいんですかっ!?是非是非っ...」
『じゃあまた仕事が落ち着いたら連絡するわ。...そんなことより、亜美ちゃんは最近どう?』
「あ...はい。私は相変わらずというか、なんというか...」
『...その感じは、また何か悩んでる?さては、あのクソジジイに酷いことされてるんじゃないでしょーね?』
「い、いえ...お父様とは...色々ありましたけど、今は少し落ち着いて...ます」
『そう。ならいいんだけど。とにかく、何かあっても1人で悩んじゃダメよ。何でも相談して。私はいつだって、亜美ちゃんさえその気なら、迎えに行っちゃうんだから!子供連れてこのまな板のような私の胸に飛び込んで来なさい!』
「あ...あはは。そんなこと言ったら、パートナーの方に叱られちゃいますよ...?でも...良かった。また会えるの、楽しみにしてますーー」
亜美は電話を切り、小さくため息をつく。
少々驚きはしたが、楓が今幸せであることが何より嬉しかった。
「...それに比べて、私は.....。あ、いけない!今日はゴミの日だった...」
『月島楓 レズビアンであることを公表』
「え...嘘っ.....」
亜美は画面を食い入るように眺める。
芸能リポーターの話によれば、楓には現在5才年下のパートナーが居るとのこと。
ずっと隠してきたが、公表することで同じ境遇の方の励みになれば、とのコメントを発表したそうだ。
するとその時、亜美のスマホに着信が入る。
楓からだった。
「...もっ、もしもしっ?亜美ですっ...あのっ、今ちょうどテレビで、楓さんのニュースを見ててっ...」
『あーそうそう!もしかして見てるかなぁ、って。びっくりさせちゃったら悪いかなぁ...って思って電話したのよ。ごめんね、別に隠してたわけじゃ無いんだけど、わざわざ言うのも変かなぁって...』
「い、いえ...そんな、謝らないでくださいっ!すっ...すごく素敵なことって言うか...うまく言えないんですけどっ...なんか、楓さんが幸せなのが、私も嬉しいって言うか...」
『あれー?てっきりヤキモチ焼いてくれるんじゃないかと思ってたんだけどぉー...なーんてね。ありがとう。近々会わない?私のパートナーも紹介したいしさ』
「い、いいんですかっ!?是非是非っ...」
『じゃあまた仕事が落ち着いたら連絡するわ。...そんなことより、亜美ちゃんは最近どう?』
「あ...はい。私は相変わらずというか、なんというか...」
『...その感じは、また何か悩んでる?さては、あのクソジジイに酷いことされてるんじゃないでしょーね?』
「い、いえ...お父様とは...色々ありましたけど、今は少し落ち着いて...ます」
『そう。ならいいんだけど。とにかく、何かあっても1人で悩んじゃダメよ。何でも相談して。私はいつだって、亜美ちゃんさえその気なら、迎えに行っちゃうんだから!子供連れてこのまな板のような私の胸に飛び込んで来なさい!』
「あ...あはは。そんなこと言ったら、パートナーの方に叱られちゃいますよ...?でも...良かった。また会えるの、楽しみにしてますーー」
亜美は電話を切り、小さくため息をつく。
少々驚きはしたが、楓が今幸せであることが何より嬉しかった。
「...それに比べて、私は.....。あ、いけない!今日はゴミの日だった...」

