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セイドレイ【完結】
第10章 胎動
「さっきのこと…さっき私がしようとしてたことは…お父様や健一さんには内緒にしててほしいんです…」
「…ん??さっきのこと??」
「はい…私が自殺しようとしたことです」
「あ…──そのことね。うん…。でもなんで…?」
「…もし、私が死のうとしてたなんてことがお父様に知られたら、きっと…──」
亜美は上目遣いで慎二を見つめ、さらに続けた。
「──もっと監視の目が厳しくなって、きっと私の自由は今以上になくなります…」
「そりゃまぁ…そうかもしれないけど。それがなんだって言うんだよ」
「お父様のことだから、きっと、私がそのあとに取った行動も気に入らないはずです。つまり…」
「…つまり?」
「私、慎二さんに…ご主人様に会えなくなるのだけは…耐えられないんです」
「えっ…──?」
亜美からの思いもよらぬ言葉に、慎二は目を丸くする。
「そ、そうか。分かったぞ。たしかに、亜美が俺に惚れてるなんてこと知ったら、きっと親父は悔しがって、俺と亜美を会えないようにするってことだよ…ね?そうだよね?」
「はい…。私、今ごろになって分かったんです。この命を救ってくれた慎二さんが、私にとってはたったひとりのご主人様ってことに…」
そこへさらに畳み掛けるように、亜美が言葉を紡いでいく。
「駄目な奴隷でごめんなさい…。でも私…ご主人様の…お、おチンポがないと……また死にたくなってしまうかもしれません」
そんなことを言われて喜ばない男などいない。
慎二の表情がまるで子供のように、パァっと明るくなっていく。
「そ、そんなに…?そんなに俺のことをっ…。アッ…そんなこと言うからまたおっきしてきちゃった…」
今さっき射精したばかりだというのに、慎二の肉棒に再び血液が集中する。
亜美は何も言わず、その徐々に固くなる肉棒に手を伸ばし、優しいタッチで扱きながらこう言った。
「…この地下室は、録画されてるんですよね?もしそれをお父様が見たら…」
「た、たしかにっ…そいつはちょっとまずいよな。それに実は俺、しばらくは亜美に手を出すなって親父に言われてるし…」
「そう…だったんですね。ねぇ…慎二さん。その録画された映像って…消すことはできないんでしょうか…?」
亜美はそう言って肉棒を扱きつつ、すえた臭いが漂う慎二の陰嚢に舌を伸ばし、舐め始めた──。