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女ざかりの恋の音色は
第12章 【番外編】くもり空と秋晴れの空と
こんなに大事そうにキスしてくれる人が他にいるわけない・・・・・。
芙実の胸をこんなにも痺れさせ、掴んで離さないのはこの人しかいない。
理志への愛がまた一段上がっていく。

つながったまま、見つめあって、微笑みあって、キスをして・・・・・。

「あ、そういえば来週行けそう。キャンプフェス」
「え!!本当ですか!?」
「芙実のおかげだよ」

胸がジーンと熱くなる。芙実は嬉しくて目に涙を浮かべた。

「違います。理志さんも皆さんも、すごく頑張ったから・・・・・」

キャンプフェスに行けるのはもちろん嬉しかったが、それよりも理志や皆の努力が報われたことが嬉しかった。

「芙実に皆触発されたんだよ。芙実がやる気引き出してくれたおかげ。頑張ったね。ありがとう」

理志が優しく微笑んで頭をよしよしと撫でてくれた。

「理志さん・・・・・!嬉しい・・・・・!嬉しいよー・・・・・・!」
「準備、しとかないとね」
「私します!ああーー!楽しみ過ぎておかしなテンションになってきました!」
「何が一番楽しみ?」
「何が一番とかじゃなくて・・・・・理志さんと車に乗って、一緒にテント張って、ライブ見て、ちょっと疲れたねーってテントでごろんとして、またライブ見て。ご飯を食べてっていうトータルパッケージ的に楽しみなんです・・・・・!」

理志がはははと笑ってまた頭を撫でた。

「バーべキュー出来るんだよね?俺もそういうのすごい久しぶりだから楽しみ」
「バーベキュー!?理志さんとバーベキュー・・・・・!!」

芙実の頭の中のトータルパッケージにバーベキューも加わり、よりいっそうテンションが上がる。自然の中で二人でわいわいしながらバーベキューをする想像をして、気分がほわほわしてくる。

「芙実、かわいい」

理志がクスっと笑って今度は芙実の頬を撫でて、ちゅ・・・・と唇にキスする。
キスのおかげで上がりきっていたテンションが少し落ち着く。

理志の瞳があまりに優しく、芙実を愛しく思っているのが伝わって胸がいっぱいになる。
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