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女ざかりの恋の音色は
第13章 【番外編  完結】眩い光りの中で
「・・・・・・・俺、寂しかったよ」

理志が芙実の頬を指先で撫でながら言った。

「え・・・・・・・?」
「芙実に会えなくて、すごい寂しかった。今まで、あんな風に誰かに会えなくて寂しいなんて感じたことない」
「理志さん・・・・・・」

理志も自分と同じように寂しさを感じてくれていたことがわかって、胸がじんわりと温かくなると同時に目の奥に熱いものを感じて視界がぼやける。

「だから、今一緒にいられて、幸せ・・・・・・。すごく安心する」
「私も・・・・・・・」

理志が目を瞑った。眠くてしかたないみたいだった。

「幸せすぎて・・・・・・眠い・・・・・・・・」

芙実はクスリと笑った。

「寝かせてあげたいですけど・・・・・・体が・・・・・・・」
「ベタベタだね」

理志は目を瞑りながらヨロヨロと起き上った。
芙実は理志の手を引いてバスルームに誘導する。
目を開けない理志の体と芙実が洗ってあげた。
母性がくすぐられて胸をキュンキュンさせながら理志の体を綺麗にする。
厚手のゴージャスなバスタオルで頭と全身を拭き、バスローブを着せる。
理志は半分眠っているみたいに、目を瞑ってされるがままだった。
ベッドに寝かせたら、すぐに眠りに落ちてしまった。
芙実もすぐにベッドに入る。
理志はスースーと寝息を立てて眠っている。
やっぱり、すごく疲れていたのに、芙実とクリスマスを過ごすために頑張ってくれていたのだ。

芙実は理志の手を取ってぎゅっと握った。
ある決意を胸に、芙実は目を閉じた。


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