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女ざかりの恋の音色は
第13章 【番外編  完結】眩い光りの中で
カーテンの隙間から差し込む日差しで目が覚めた。
理志はまだ隣で寝ている。
芙実は時間を確認しようとベッドサイドの棚に手を伸ばした。
指輪の箱が目に入って、手に取る。
蓋を開けるとダイヤが光を受けて煌めいた。
えへへ・・・・・と一人でニヤつく。
左手の薬指にはめて、腕を伸ばしてしげしげと眺める。
やっぱり、なんだかんだ言って理志からのプレゼントが嬉しかった。
再び横になって理志の寝顔を眺める。

(かわいい・・・・・・綺麗・・・・・・・かっこいいー~~・・・・・・!!)

本当にこの人と結婚するなんて、夢のようだと心の中で思い切り惚気る。
無防備な寝顔に胸がきゅんとなる。子どもを可愛がる母親の気分になって、理志をよしよししたくなってくる。

(今のうちに・・・・・・・)

芙実は理志を起こさないように頭をなでなでとそっと撫で、軽くきゅっと抱きしめたあと、おでこにチュとキスした。

「何今の・・・・・・・。もう一回やって・・・・・・・・」
「・・・・・・・・!!す、すみません!!起こしちゃいましたね!?」
「だいじょうぶ・・・・・・・もう一回して・・・・・・・・」

まだ目を開けない理志を見て、寝かしておいてあげたい気持ちになるが、芙実は言われた通りにもう一度頭を撫で、軽くハグして、今度は頬にキスした。

「口にもしたら完璧・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」

芙実は理志の唇にチュっとキスした。
理志は目を瞑ったまま、クスっと笑った。

「うーーん・・・・・・」

理志は伸びをしてようやく薄く目を開けた。

「最高の目覚ましだな~・・・・・。毎日やって」

そう言うと芙実を引き寄せてキスする。

「まあ・・・・・・あと二カ月?の我慢かー」
「・・・・・・・・・」

再びキスしようとしてきた理志の顔を抑えて、芙実は理志の目を覗きこんだ。

「理志さん・・・・・・・!」
「うん?」
「私、決めました!」
「ふーん・・・・・・。・・・・・・何を?」
「今日、もう引っ越します!!」

芙実の言葉に理志が目をぱっちりと開ける。

「は?」
「荷物は少しずつ運ぶとして、もう、今日から理志さんと暮らします!」

芙実は真剣な眼差しで理志を見つめた。
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