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女ざかりの恋の音色は
第2章 初めの恋の音
(あーーー!楽しかったぁ!!)
日曜日の夜、芙実はインディーズの頃から応援してきたバンドのライブに来ていた。
髪の毛はライブ中は動きが激しくなるので、隣の人に髪があたらないように頭の上でまとめて、出演バンドのTシャツを着てスキニーパンツというのがライブ用の格好だった。今日は白地にバンドのロゴ入りTシャツと黒のパンツで無難な組み合わせだ。
ライブが終わり、芙実は興奮さめやらぬ状態で物販コーナーへ向かった。
ライブが始まる前に買おうか迷ったリストバンドを買うことにした。芙実が好きなギターがつけていたからだ。
来月彼らが出演する野外フェスの時につけていくことに決めた。
リストバンドを買い、トイレを済ませ出口に向かう時だった。
「あれ・・・・・・?樫野さん・・・・・・・・?」
名前を呼ばれて振り返る。
が、知ってる顔がないので、気のせいかなと思い再び前を向いて歩きだした。
すると、トントンと肩を叩かれる。
もう一度振り返ると、背の高いおしゃれな服を着た男性が立っていた。
「あ・・・・・蒼井さん・・・・・・?」
一瞬誰だかわからなかった。眼鏡をかけず、髪をうしろで纏めていたからだ。
「あーやっぱり樫野さんだ!」
理志はTシャツに九部丈のパンツというカジュアルな装いだったが、靴は高そうなスニーカーを履いていて、これがまたおしゃれだった。
「こんなとこで会うなんて驚いた~。樫野さんがこういうとこ来るなんて意外」
「蒼井さんこそ・・・・・・どうして・・・・・・」
「意外?今日は友達に誘われてきた。昔一緒にバンドやってた奴がいて、そいつがしょっちゅう誘ってくるんだけど、仕事で全然来れなくて。今日は日曜だから久々に参戦」
「えっ・・・・・バンド?」
「俺、こう見えて昔バンドやってたんだよ。ベース」
(ベース・・・・・。あー・・・・・そっち系かぁ・・・・・・)
確かにバンドも似合う。結局、何でも似合うのだ。
理志が芙実をじっと見つめている。
「そんな格好、普段見れないから。なんか新鮮」
芙実は恥ずかしくなってうつむいた。
おしゃれでも何でもないけど、会社での格好と比べたらラフな格好だ。
よりにもよって理志に見られたことが恥ずかしかった。
日曜日の夜、芙実はインディーズの頃から応援してきたバンドのライブに来ていた。
髪の毛はライブ中は動きが激しくなるので、隣の人に髪があたらないように頭の上でまとめて、出演バンドのTシャツを着てスキニーパンツというのがライブ用の格好だった。今日は白地にバンドのロゴ入りTシャツと黒のパンツで無難な組み合わせだ。
ライブが終わり、芙実は興奮さめやらぬ状態で物販コーナーへ向かった。
ライブが始まる前に買おうか迷ったリストバンドを買うことにした。芙実が好きなギターがつけていたからだ。
来月彼らが出演する野外フェスの時につけていくことに決めた。
リストバンドを買い、トイレを済ませ出口に向かう時だった。
「あれ・・・・・・?樫野さん・・・・・・・・?」
名前を呼ばれて振り返る。
が、知ってる顔がないので、気のせいかなと思い再び前を向いて歩きだした。
すると、トントンと肩を叩かれる。
もう一度振り返ると、背の高いおしゃれな服を着た男性が立っていた。
「あ・・・・・蒼井さん・・・・・・?」
一瞬誰だかわからなかった。眼鏡をかけず、髪をうしろで纏めていたからだ。
「あーやっぱり樫野さんだ!」
理志はTシャツに九部丈のパンツというカジュアルな装いだったが、靴は高そうなスニーカーを履いていて、これがまたおしゃれだった。
「こんなとこで会うなんて驚いた~。樫野さんがこういうとこ来るなんて意外」
「蒼井さんこそ・・・・・・どうして・・・・・・」
「意外?今日は友達に誘われてきた。昔一緒にバンドやってた奴がいて、そいつがしょっちゅう誘ってくるんだけど、仕事で全然来れなくて。今日は日曜だから久々に参戦」
「えっ・・・・・バンド?」
「俺、こう見えて昔バンドやってたんだよ。ベース」
(ベース・・・・・。あー・・・・・そっち系かぁ・・・・・・)
確かにバンドも似合う。結局、何でも似合うのだ。
理志が芙実をじっと見つめている。
「そんな格好、普段見れないから。なんか新鮮」
芙実は恥ずかしくなってうつむいた。
おしゃれでも何でもないけど、会社での格好と比べたらラフな格好だ。
よりにもよって理志に見られたことが恥ずかしかった。