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女ざかりの恋の音色は
第12章 【番外編】くもり空と秋晴れの空と
(ヤバいヤバいヤバい・・・・・・・かっこよすぎてヤバい・・・・・・・!)

芙実ふみはキャンプグッズを選ぶ理志さとしの横顔を見て心の中で悶えていた。
胸がキューンとなるのは、もう何度目だろう。

理志はランタンをあれこれ手にとってどれにしようか悩んでいる。

今日は来月一緒に行く予定のキャンプフェスのために必要な道具を見にキャンプグッズの専門店にきていた。

キャンプフェスは、キャンプ場に隣接した広場で音楽フェスが開催される。
だいたいは夏に開催されるキャンプフェスだが、秋にもいくつか開催されるのだ。

芙実が一度行ってみたいから来年の夏に行こうと思っていたところに、亜里沙が秋にも開催されていることを教えてくれて、理志に相談したところ一緒に行こういってくれたのだった。
あと一ヶ月ほどあるが、とりあえずどんなものがあるのかデートの途中で立ち寄ったのだった。

理志は今日会う前に髪を切ってきていた。
形の良い綺麗な耳が見え、襟足はすっきりと短く、トップの髪は長めでふんわりとボリュームがあり、前髪があるので以前と比べてずっと若々しく見える。

芙実はあまりの印象の違いに驚いて、先ほど会ってからずっと見惚れているのだった。

(ヤバい、キスしたい・・・・・耳、吸い付きたい・・・・・・!)

「ランタン俺の実家にもあるんだけど、もう一つ買っておいたほうがいいよね?」

見惚れて理志の質問に答えない芙実に気付いて理志が芙実の鼻を摘まんだ。

「聞いてる?」
「理志さんがかっこよすぎて・・・・・・!」
「もういいってば。何回言うの」

もう何回でも言いたい。惚れ直すどころではない。秒単位で繰り返し恋に堕ちているみたいだ。

先ほど行ったカフェでも芙実がトイレに行ってる間におしゃれ女子二人に声をかけられていたし、ながらスマホで歩いていた女子高生は理志とぶつかってスミマセンと謝って理志の顔を見た瞬間ヤバいヤバいを連呼していったし、このお店でもグッズについて説明する女性店員の目がハートになっていた。

(うんうん、わかる!わかるよ!)

芙実は女性たちの気持ちがわかるとそのたびに内心頷いていた。

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