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我が運命は君の手にあり
第12章 第十二性
「おはよう秋津さん、お婆ちゃんの具合はどうだった?」

事務局のドアを開けるなり、守沢が心配そうに近寄ってきた。

「はい、お陰さまで、軽い打撲はありましたけど骨折はしていませんでした。車椅子から急に立ち上がったみたいなんです」

「まぁ、軽くてよかったわねぇ、お年寄りが骨折すると長引いて大変なことになるから」

「皆さん、昨日はご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした、あの、これを……」

冴子は五人に一礼し、持参した菓子折りを守沢に手渡した。

「こんなことしなくていいのよ」

「そうよ秋津さん、気を使わないで。お婆ちゃんお大事に」

パートの向井が同情を示すと、横から野田が口を開いた。

「あれから益田さん来ましたよ。秋津さん抜きの取材になったもんだから、凄く残念そうでした」

「そうそう、ふふっ」

野田と糸川が顔を見合せると、パートの二人も話にのってきた。

「絶対秋津さんに気があるわよあの人」

「うん、初めてここに来た時もそう思ったけど、あれは間違いないね。いないとわかった時のあの落胆ぶり……ふふっ」

「まさかそんな……」

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