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甘い瞬間まで待っていて
第3章 触れた唇
真夜中静まり返った二人の間に

冷たい風が吹き、木の葉が揺れる。

「寒っ…そろそろ帰ろうかな。」

「待って、髪に何か付いてる…」

「取って…」

いつもはアップスタイルにしている悠妃だが

ホテルで髪が乱れ 下ろしたのだった。

頭の中が真っ白くなる

「…んっ!」

ドンドン!

響也は悠妃にキスをした。

抵抗して響也の胸板を叩く。

「どれだけ俺がこの時を待っていたかわかります?

あんな訳のわからない男にノコノコ付いて行って

腹立つなぁ。」

目の前にいるのは仕事中に見る響也では無かった。
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