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黒い雨
第3章 家庭崩壊の始まり
みわこがレイプ事件の被害を受けてしまったことを機に、家族6人はみわこが元気になれるようにと思いまして家族第一主義を通してきました。

ところが、7月に入った辺りから家庭内の人間関係がおかしくなってしまったことで大きな誤算が生じてしまったのでありました。

仕事が終わったらまっすぐに家に帰って家族7人がそろって晩ごはんを食べる…家族が会話をするようにする…父親がみたい番組を家族7人が1台のテレビで見ること…休日はなおとが所属している少年野球チームの応援に行く…なおとはグラウンドでハッスルしている姿をみわこに見せて、みわこが元気になれるように努力する…なおとが少年野球を始める時に父親と『将来はプロ野球選手になる』と約束していたことを守ること…みわことなおととみさこはりほこが運転をする車で一緒に登下校をすること…など、みわこが元気になれるようにと思って家族第一主義で暮らして行きたいと思っていたことが次々と裏目に出てしまったのでありました。

いつ頃であったかよくわかりませんでしたが、おそらくは7月8日頃から家族関係がおかしくなっていたと思います。

この時、みわこが在籍をしている高校では夏休み期間中の7月22日から29日までは修学旅行の期間で、みわこと同じ学年のコたちはサンフランシスコと東京のふたつの班に別れて旅行のプランニングを立てていましたが、みわこは『サンフランシスコも東京も行きたくない!!』と言いまして、気持ちがさらに沈んでしまったのでありました。

みわこは、修学旅行のプランニングを立てている生徒たちに『アタシ!!修学旅行ヘ行かないから!!アタシのいないところで勝手なことをしないでよ!!』と言いました後にワー!!となりまして、教室から飛び出してしまったのでありました。

みわこが教室から飛び出してしまったのを見た同じクラスの女性生徒は、一体何があったのだろうかと思いまして、みわこを追いかけて行きました。

ところ変わりまして、学校内のグラウンドにあります野球の試合に使うスタンドにて…

女性生徒は、みわこに対してどうして修学旅行に行きたくないのかを聞いてみましたが、みわこはひどくコーフンしていたので落ち着いて話をすることができなくなっていました。
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