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黒い雨
第5章 失禁少女
修学旅行の初日に発生した事件を境にしまして、みわこと家族の間の人間関係は極力悪化をしてしまったのでありました。

かつのりとかすみとなおととみさこは、一生懸命になりましてみわこが元気になれるようにと思いましてあれこれと努力をして来ましたが、何をやってもダメ続きでありましたので、家族はギブアップしてしまいました。

ひさとが社内恋愛ができないと言うので、ごり押しでりほこと婚約者を別れさせたことが原因でひさとの家庭内の人間関係が極力悪化をしてしまったことで、りほこの婚約者だった男性の家で不幸ごとが立て続けに起こっていたことから、かつのりとかすみはりほこと婚約者だった男性の共通の友人知人たちからの激しい反発に遭いまして、孤立してしまいました。

みわこが修学旅行をボイコットした原因についてあとで分かった話でありますが、どうやらみわこがとんだ思い違いをしていたと言うことが明らかになりました。

みわこは、4月中旬頃に行き先をサンフランシスコに行くと決めて5月か6月頃にパスポートやビザの申請をすることになっていましたが、5月6日にレイプ事件の被害を受けたことが原因で修学旅行ヘ行きたいと言う気持ちにはなれなかった…と言うだけのことでありました。

なおとは、少年野球の夏の地区大会のレギュラーになって本大会の試合でハッスルプレーをみわこに見せて元気を出してほしいと思いまして練習をしていました。

しかし、ケガで欠いていた5年生の選手のケガが回復したのでベンチ入りできると思っていたのがベンチから外れてしまいました。

『ぼくは一体、今までなんのために練習を続けていたのだろうか…』

そのように思っていたなおとは、日増しに野球の練習に行くこと自体を苦痛に想うようになってしまいました。

しかし、かつのりとかすみはなおとが少年野球で活躍して、中学高校の野球で活躍して、…高校3年の時、あるいは高卒後、大学社会人の野球で活躍して、ドラフト会議の日に名前を呼ばれて、プロ野球入りをして、億単位のおカネを稼いでほしい…と言うことだけを望んでいたので『野球以外にできるものがあるのか!?』とか『野球がうまくなれば勉強はできなくてもいい!!』などとクドクドクドクドクドクドと言いまして、なおとに野球を続けてくれと押し付けていました。
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